お知らせ&更新情報

2017年10月授業報告(3年生~上級コース)

10月14日(土)15日(日)

今月は、「8月のレメディの復習」「オルガノン学習§221~230」「ケース学習」「国際セミナーの復習」「今月のレメディ学習」を学びました。
(画像は、Cact.)
「今月のレメディ学習」

今月は、Calc-p.Cact.Dig.の3つのレメディを学びました。

Calc-p.は、リン酸カルシウム(骨の成分)から調整されるレメディです。
全体にCalc.に似ていて、欧州では、古くから骨の問題に利用されてきました。骨が軟らかく細くもろくなるような症状に適しています。骨折時にもよく使われます。
子どもでは、繊細で背が高く、やせていたり骨ばっているタイプに適しています。皮膚が茶色っぽく消化機能が弱い貧血性の子どもに適することが多いようです。冷えに敏感で、寒さで悪化する関節炎やリウマチ炎のケースや、子供の成長の遅さからの悪影響にもマッチするレメディです。とても変化を求める点が特徴的で結核マヤズム傾向が強いレメディです。授業の最後には、周期律の観点から、カルシウムとカリウムやアルセニカムとの違いについても伝えました。
Cact.とDig.は、いずれも心臓(循環)に関係の深い植物レメディです。

Cact.はゲッカビジン(月下美人)から調整されるレメディです。サボテン科クジャクサボテン属の常緑多肉植物です。
全身的に締め付ける感覚が特徴的で、特に心臓と循環系に症状が集中します。激しいうっ血と部分的な脈動を伴う症状が多いです。全体的な衰弱と疲労が目立ち、心臓疾患に伴う様々な症状に適しています。
授業では、Cact.の動画を見てもらいましたが、Cact.が木に巻き付いている姿が蛇にそっくりでした。ホメオパシーでは、蛇系のレメディも心臓・循環系に深い関係があります。Cact.は蛇に似た植物レメディと言って良いかも知れません。不思議なことに蛇系のレメディたちとの共通点は、夢でもあります。また、Cact.は出血のレメディでもあります。充血・出血・しめつけなど。まるで蛇のレメディのようです。姿も特徴的な症状も、まるで蛇のようです。花の姿もゴージャスで、この点でも蛇のレメディに似ています。

Dig.はヨーロッパ原産のゴマノハグサ科ジキタリス属の多年草から調整されるレメディです。Dig.も心臓と循環系に関係しますが、特に徐脈症状にしばしば利用されてきました。全般には、どこかAur.(金から調整されるレメディ)に似ています。Aur.も心臓と関係が深いレメディです。Dig.はAur.と同じく悲しみのレメディの側面もありますが、全体には衰弱したAur.という感じです。高齢の男性で排尿に問題があり、音楽からの影響を受けやすい人物像が典型的イメージです。

2017年8月授業報告(1年生~初級コース)

8月26日(土)27日(日)

今月は、「生徒さんの近況報告」「先月のレメディの復習」「オルガノン学習§43~51」「今月のレメディ学習:Sulph.Lyc.Sil.」「ホメオパシー基本原理~全体像とSRP」を学びました。授業の最後に「夏の課題」を手渡しして、今月の授業を終えました。

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2017年8月授業報告(2年生~中級コース)

今月は「生徒さんの近況報告」「先月のレメディの復習」「オルガノン学習」「今月のレメディ学習(Med.Op.Alum.)」「古典的ケース学習」を学びました。

(画像は、ルビーとサファイア。これらの宝石はAlum.酸化アルミニウムが主要構成材)

 
「今月のレメディ学習~Alum.」

Alum.は酸化アルミニウムから調整される鉱物レメディです。粘土の原料になりますが、実はルビーやサファイアという宝石の主要構成材が酸化アルミニウムと聞いて驚かれる方も多いでしょう。

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2017年8月授業報告(3年次~上級コース)

8月12日(土)13日(日)

今月は「生徒さん近況報告」「先月のレメディの復習」「オルガノン学習§210~220」「今月のレメディ学習(Ant-c.Chel.Zinc.)」「2回目の処方ケーススタディー(後半)」を学びました。(画像は、Ant-c.の原料輝安鉱)

 

「今月のレメディ学習(Ant-c.Chel.Zinc.)」

今月は、2つの鉱物レメディと1つの植物レメディを学びました。

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2017年8月授業報告(4年生~プロフェッショナルコース)

今月は、「生徒さんの近況報告」「先月のレメディ復習」「オルガノン学習§210~220」「生徒さんのケース実習のシェア」「ライブセッションの2回目のフォローアップ」「今月のレメディ学習(Kali-bi.)」「古典的ケース学習」を学びました。

 

「生徒さんのケース実習のシェア」

この授業は、4年生になって以来、今回3回目になります。

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2017年7月授業報告(1年生~初級コース)

7月22日(土)23日(日)

今月は、通学生の一部の方も一日だけスカイプでの通信受講をすることになりましたが、受信状態も安定していて、教室にいるのとさほど変わらない授業が受けられたようです。
授業では「先月のレメディの復習」「オルガノン学習(§30~42)」「レメディ学習3つ(Phos.Puls.Calc.)」「ホメオパシー基本原理(罹病性)」について学びました。(画像はPuls.)

授業を始める前に、他の学年同様に、お一人ずつに自由にお話しして頂きました。学習に関する質問よりもご自分や身近な人の個別相談の内容が多くなりました。初級コースは、日常での身近な人の健康管理(急性的なもの)をすることが主目的ですから、実践を通じて、自分のものにして行ってほしいです。今後も続けて行こうと思います。

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2017年7月授業報告(2年生~中級コース)

7月15日(土)16日(日)

 今月の授業は、ちょうど、祇園祭と重なりました。 四条教室は、室町通りにありますので、祇園祭の鉾がいくつか立ち並び、京都らしい祭の雰囲気の中での授業になりました。

(画像は船鉾)

 

今回は、授業の前に、生徒さん全員に自由に発言して頂く時間を設けました。授業での質問・疑問も出してもらい、それにお答えすることから始めました。

質問のうち、ティッシュ・ソルトとレメディ関係表について、それぞれの概略を解説した上で今月の授業に入りました。

 

今月は「先月のレメディの復習」「オルガノン学習§110~120」「今月のレメディ学習(Naja.Kali-c.Con.)」「レパートリーの使い方/実践」を学びました。

 

「レパートリーの使い方/実践」

先月の続きです。

先月は、レパートリーの歴史や現代のレパートリーの構造などの入門編(基本)を学びました。今月は、ホメオパスが実践(ケース分析)においてレパートリーをどのように活用するのかを学びました。

まだセッション実習前ですから、やや難しく感じたかも知れませんが、実践におけるレパートリーの持つ意味合いを充分理解しておくことが大切です。レパートリーは、とても役立つツールですが、レパートリーで分析した結果(レパートライズ)が、自動的にベストレメディを導くとは限りません。レパートリーは、あくまでもツール(道具)に過ぎないことを知って活用することです。

昨年度一度学んだことのある簡単なケースを材料にして、まずは、ケース全体の印象と病の中心(何が癒されるべきか)を考えて行きました。その上で、クライアントの病の中心と関わる特徴的な症状をピックアップして行きました。

ここまで出来たら、ケース分析の材料は揃います。ホメオパシーの実践ではここまでが大切です。機械的に症状をレパートリーから拾うテクニックやノウハウではなく、クライアントの病の中心(何が癒されるべきか)を明確にしないと的確なレメディ選びができません。

病の中心を見定めた後に、症状をRubrics(ホメオパシー的症状)に翻訳しながら、全体像を描いてゆくと、自然に候補レメディが浮かび上がってきます。

結局のところ、ホメオパスはクライアントまるごとに向き合うことなしに、的確な役割を果たすことができません。

ケース分析における考え方の基本を身に付けて頂くのが、今回の学習の目的でした。

2017年7月授業報告(3年生~上級コース)

7月8日(土)9日(日)

今月は「先月のレメディの復習」「2回目の処方について」「今月のレメディ学習(Coloc.Syph.Iod.)」「古典的ケース学習」を学びました。(画像はColoc.)

 
「2回目の処方について」

2回目の処方の主な目的は、初回レメディの査定です。
2回目のセッション時には、クライアントにどのようなこと(変化)が起き得るか?という場合分けの想定を自由にしてもらうところから、始めました。
2回目の処方の大枠をとらえた後に、演習問題を順番に解いて行きました。ギリシャの世界的ホメオパスであるヴィソルカス教授のテキストを元にした演習問題(22の例題)です。今月は、例題1~8まで進めて、終了しました。続きは来月です。

当校では、セッション実習(ケーステイキング実習)は、3年生からスタートします。
その際に、この2回目の処方についての基本的な考え方と具体的方法は、すぐに必要になって来ます。

ホメオパシーの世界では、2回目の処方は、初回の処方よりずっと難しいと言われて来ましたが、初回のケースが理解できていて、2回目のセッション時の判断基準が明確になっていれば、さほど難しいものではありません。ある程度の演習と個別実習によって克服できるものです。

ヴィソルカス教授は、その著書の中で、2回目の処方についての基本原則を述べています。決して、あいまいさを許すことがありません。療法家としての誠実な対処法を守るように、繰り返して伝えています。

 
ケースを混乱させないための4つの基本原則(「ヴィソルカス教授のサイエンスオブホメオパシー」より抜粋)

1.クライアントの気分が良い時、妨害してはならない。余計な処方の提案をしないこと。
2.症状像がはっきりしていない時、別のレメディを提案してはならない。
3.古い症状が現れた時、慌てて提案してはならない。待つこと。
4.全体的な改善と共に、皮膚症状・粘膜からの分泌が見られる時、レメディを提案してはならない。

2017年7月授業報告(4年生~プロフェッショナルコース)

7月1日(土)2日(日)

今月は「先月のレメディの復習」「生徒さんのケース実習のシェア(2回目)」「古典的ケース学習」「2回目の処方の復習」「分類としてのマヤズムについて」「ライブケースの1回目のフォローアップ(実習)」「レメディ学習(Ip.)」を学びました。

 

 

「ライブケース(5月初回セッション)の1回目のフォローアップ」

7月2日(日)の午前中に「2回目の処方(昨年履修済)」を復習した上で、5月に実施したライブケースのフォローアップ(2回目のセッション)の実習授業をしました。

今回の実習では、ホメオパス役は前回と交代し別の2人でセッションをしました。
2回目のセッションの目的は、初回に提案したレメディの査定をすることです。クライアントの症状の全体像に対して、提案したレメディが類似していたのか?を見極めて行きます。その査定に応じて、次をどうフォローして行くか?考えて行きます。

クラシカルホメオパシーの世界では、この査定のための判断基準は、すでに100年以上前から、ほぼ確立しています。それは、「オルガノン」であり、「へリングの治癒の法則」であり、「ケントの12のアクション」です。

2人のホメオパス役は、これらの基準を念頭に、一つ一つ丁寧に確認をしました。
その後、担当の野村講師が、補足的な確認をして終了しました。

ライヴケース後に、改めて、皆で時間をかけて検討しました。
クライアントは、一時的な悪化の後に心身全体に劇的に変化をしていて、5月(初回)に提案したレメディは、とても類似性が高いことが確認できました。

皆にとっても講師にとっても、とても感動的な授業になりました。

今回の査定を踏まえて、今後どうするかについての皆の結論は、「しばらくこのまま様子を見ること」になりました。
クライアントの健康度は増し、今後もまだ改善が続くと判断したからです。後は、ご本人のバイタルフォース(生命力)が自然に働いて、自力で更なる変化を遂げて行かれることでしょう。

今後も、ライブセッションの実習授業に取り組んで行きたいと考えています。
ご希望の方がおられましたら、ぜひ、お問合せ下さい。

お問合せ先:info@chk-hemeopathy.jp

2017年6月授業報告(1年生~初級コース)

6月24日(土)25日(日)

今月は、「先月のレメディの復習」「プルービング実習」「今月のレメディ学習3つ」「オルガノン学習§19~29」を学びました。(画像は、Ign.)

 

「プルービング実習(簡易)」

プルービング実習は、毎年この時期の恒例授業として今年も実施しました。ただ、口にするだけでなく、レメディ作りから参加してもらいながら、進めました。

ある原物質を乳鉢に入れて、ゴリゴリと摩擦を加え、水に溶かして母液を作ります。
その母液を10倍に薄める毎に、100回ずつ振盪(振り叩いて)して行きます。
これを5回繰り返したもの(10万分の1の濃度)を皆さんに一口ずつ口に含んでもらいました。
そして、30分程度、皆さん各自に現れた心身の変化について自己観察しました。
毎年、必ず起きて来ることですが、見ているととても興味深いです。

メンバーの一部の人達は、全体に調子が良くなります。この物質が持つ症状の全体に似ている人たちは健康度が増します。類似の法則が起きることが分かります。

一方、別の一部の人達は、色々な症状を出します。この物質が持つ症状の全体(レメディ)に似ていない人たちは、このレメディの症状を出すことが分かります。類似の法則は働かないからです。でもここで明確になった症状群が、レメディの効力としてマテリアメディカになるのです。

このプルービング実習の体験をすることで、ホメオパシーのことは、もちろんですが、そのレメディの効力がどのようなものなのか?が腑に落ちてきます。
いくら本を読んでも、偉い誰かの話をいくら聞いても分からないことが分かります。
プルービング実習直後に、このレメディのレメディ学習をして、土曜日の授業を終了しました。

翌日の日曜日には、このレメディと深く関係するレメディを2つ(Ign. Sep.)学びました。レメディ一つ一つを深く学ぶと同時に、似た傾向のものと関連づけて学ぶことで、個々のレメディイメージをより明確に自分のものにして頂きたいと思います。

ホメオパシーの創始者ハーネマンは、生涯にわたり、自らプルービングを体験し続けました。彼が、個々のレメディの隅から隅まで熟知していたのもうなづけます。そして、プルービング体験は、彼の健康度を高めることにもなりました。200年ほど前に88歳まで生きる方は稀でしたし、亡くなる直前まで仕事をしていた人はさらに稀だったことでしょう。