レメディの使い方ABC
咳:ドロセラ Dros.
2009-08-24
こんにちは、荻野千恵美です。
まだ夏の暑さは残っていますが、ふと空を見上げると、急に秋らしくなっているのに驚いてしまいます。
京都では、五山の送り火を最期に、夏の大きな行事は、終わりました。
私は、昨年初めて送り火を見ました。
今年は、よりよい場所でみたいと、京阪出町柳駅すぐそばの、加茂大橋で見物しました。
ここは、大文字山の「大」の文字がもっともきれいに見えるところのようです。
大変な人出でした。
五山の送り火は、大勢の人が、それぞれにいろんな思いを胸に抱いて、ひととき夜の暗闇に浮かぶ炎を眺める、夏のくぎりのような、大切な日なのだと思いました。
加茂大橋は、高野川と賀茂川が一つになって、鴨川となるところです。
この橋のたもとの右岸から眺める景色は、もっとも京都らしいところです。
北に比叡山、少しはなれて大文字山、それから東山連峰が南に続いていきます。
山のふもとには川が流れ、河原の景色には四季折々の風情があります。
クラシカルホメオパシー京都では、ここから西へ50mほどいったところに、今月から新しく『出町柳教室』を開設しました。
セッションやセルフケアの講座の際に、皆さんにご利用頂く予定です。
大勢のみなさんに、喜んで来ていただける場になって欲しいと思っています。
「CHK出町柳教室」をどうか、よろしくお願いいたします。
では、始めましょう。
「セルフケアコース風邪のレメディ」 その7
<ドラセラ Dros.>
セルフケアでは、咳のレメディとしてよく紹介されています。
胸やのどを押さえないといられないような激しく痙攣的に起こる咳。
昼間は、元気でも夜にひどくなります。
百日咳のレメディといわれています。
原料は、モウセンコケ。
食虫植物です。
レメディの原料には、モウセンゴケに食べられようとしている虫も入ったものが使われています。
虫を食べようとしている植物と、食べられようとしている虫の両方でできたレメディです。
以前、国際セミナーでこのレメディのケースを勉強したことがありました。
10才の少年。
暴力的なので困っていると、母親に連れてこられていました。
夜は、母親のベッドにもぐりこんできます。
夜は、一人でいられないそうです。
また、道を歩いていると、悪い人が来て自分に危害を加えるような気がするそうです。
虫や犬も怖い。
彼は、転校生でしたが、前の学校では、いじめられていました。
今は大丈夫だが、そのうちに、いじめられるに違いないと思っています。
ドラセラは、「迫害されている。」「だまされている。」というDelusion.(思い込み)があるレメディです。
百日咳は、毎日続く激しい咳のため、身体を消耗しますが、心も悩み苦しみ、「迫害されている」というような気持ちになるのではないでしょうか。
でも、セルフケアの講座に参加された方から、「咳がでたのでドラセラを使ったのですが、変化がありません。」というのよくお聞ききします。
風邪の終わりに残る咳に対して必ずしもよいレメディではなさそうです。
ホメオパシーを学び始めて、私は咳に対する考えが少し変わりました。
私の夫もそうでしたが、レメディの反応として、長く咳が続くということは結構あるようです。
咳というのも、発疹や、発熱、下痢と同じで、自分の身体を整えるときによく起きる症状です。
私の子供たちが小さかった頃、いつまでも続く咳に、よく気をもんだものでした。
昼間元気に遊んで、ご飯もおいしく食べるのなら、あんなにヤキモキしなくてもよかったのかもしれません。
そういえば、国際セミナーで紹介されていたドラセラの男の子は、咳の症状がありませんでした。
セルフケアの本を見ると「咳のレメディ」として紹介されているのに、ドラセラが体質的にあう子には、咳の症状がなかった。
このあたりが、ホメオパシーのおもしろくもあり、むずかしくもあるといったところでしょうか。
次回も咳というテーマから。
アント・タルトをご紹介いたしますね。