レメディの使い方ABC
ナット・ムール Nat-m.(ネイチミューアー)
2008-4-4
こんにちは、CHK荻野千恵美です。
いよいよ4月。
桜の季節となりました。
冬の寒さから解放される今頃、満開となるこの花を、日本人は昔から愛してきたようです。
多くの歌人も桜を題材にした歌を詠んできました。
花は毎年同じように咲くけれど、人は年毎に違った思いでそれを眺めます。
CHKにとっては、今年は素晴らしい桜の季節となりました。
4月から専門コースがいよいよ始まります。
一期生としてホメオパスを目指して学び始める方々は、それぞれ年齢も職業もバラエティに富んだメンバーです。
でも、心は一様に小学1年生のような気分をどこかに持たれていると思います。
ピカピカのマテリアメディカ(ホメオパシーの薬効書)とレパートリー(レメディ検索辞書)をそろえて。
4月19日と20日の授業が始まるのを、ウキウキ、ドキドキで待ってくださっていることでしょう。
私もそんな気持ちです。
では、始めましょう。今回は、根本体質レメディとして、4つ目のレメディをご紹介します。
プルサティラ Puls.(ポースティーラ)
2008-4-28
こんにちは、CHK荻野千恵美です。
CHKクラシカルホメオパシー京都では、ホメオパス養成コースをこの4月に開講しました。
そして、先週の週末に、第一回目の授業がありました。
一期生として集まってくださったのは、定員より一人多い21名。
皆さん、一緒に学んでいく仲間に対しても大きな期待と不安を持たれていたことと思います。
でも、出会ってみれば、良き仲間として長く付き合っていけそうなメンバー。
同じ時期に、同じ思いを抱いて集まった方たちですから当然かもしれませんが、これから3年間の賑やかな船出であるかのようでした。
専門コースの会場には、京大会館をお借りするつもりです。
ここは、私たち夫婦が1981年の暮れに結婚式を挙げたところでもあります。
30年近くたって、また同じ場所から新しいことを始めるなんて、だれが想像したでしょうか?
人生のめぐり合わせの不思議さと味わいの深さに、何かホメオパシーを学ぶことと似たものを感じました。
では、始めましょう。
ライコポディウム Lyc.
2008-5-29
こんにちは、CHK荻野千恵美です。
昨秋、「CHKクラシカルホメオパシー京都」を立ち上げて、活動の中心が今までの大阪から京都に移りました。
そのため、私たちの住まいも、思い切って兵庫県の伊丹市から京都の伏見区に移し、2ヶ月が過ぎました。
私自身は、神戸で生まれ育ち、結婚してからもずっと阪神間で暮らしてきたので、今回の引越しによって、初めて兵庫県を出ることになりました。
関西と言っても、神戸、大阪、京都とそれぞれにずいぶん土地のカラーは違います。
京都で暮らし始めて思うのは、歴史的な建造物だけでなく、人々の生活の端々に、時間の厚みのようなものを感じることです。
家の近くには、まだ賑わいの残る商店街があり、食卓に上るものもずいぶん変わってきました。
おなじみの店ができ、毎日そこのお勧めの食材と店主のアドバイスで、夕食のメニューを決めています。
たけのこ、わらび、山吹、たらの芽。
鱧、あなご、鰆、鯛、すずき。
食材に季節が入り、調理法はシンプルになりました。
時間のあるときは、近くの伏見城や明治天皇、昭憲皇太后の眠る桃山御陵。
桓武天皇陵に散歩に行きます。
塵ひとつなく、掃き清められた長い参道のまわりは、うっそうとした森。
こんなに便利な都会生活のできるところで、濃い緑の森林の空気が吸えるとは思っても見ませんでした。
今、私は、新しい環境からのプレゼントを楽しんでいるところです。
それでは、はじめましょう。
怪我のレメディ
2008-06-24
こんにちは、CHK荻野千恵美です。
3月の末に京都の伏見に引っ越してきて一番うれしかったのは、近くに和菓子屋さんが多いことでした。
有名店でも人気店でもなく、家族でひっそりやっているようなお店で買ったおはぎの、とても上品な甘さに驚いたこともありました。
引っ越してまもなくの4月頃は、桜餅をよく食べました。
5月になると、どの店もいっせいに、柏餅に変わり、
そして、6月には「水無月」という私には初めてみるお菓子になりました。三角形の「ういろう」の上に「あずき」がのったあっさりした味わいです。
京都の人たちは、6月30日に夏越しの厄除けとして食べるそうです。
昔、まだ氷を人工的に作ることができなかったころは、冬の間に氷や雪を「氷室」という穴に保存していたようです。
それを出してきて朝廷に献上するのが6月。
三角形の「ういろう」は、氷をあらわし、「あずき」は邪気を払う魔よけの力があると信じられていたそうです。
氷室の氷が口に入らない庶民達は、「ういろう」を氷にみたて、その上に「あずき」をのせたお菓子を食べて夏を無事に越せるようにと願ったようです。
まもなく、祇園祭の7月。
来月には、どんなお菓子が店先に並ぶのでしょうか?
京都市民となったばかりの私には、とても楽しみです。
前回までは、ホメオパシーの原理やレメディを全体像からをみるという勉強の仕方をしてきましたが、今回からどのようなタイプの人にでもほぼ同じように使えるような場面でのレメディの使い方をご紹介していきます。
そういった、場面となる代表的な状況といえば「怪我」をしたときですね。
セルフケアコースの3回目のテーマは、「怪我」をしたときのレメディの使い方です。
それでは、始めましょう。
アルニカ Arn.(アーニカ)
2008-07-24
こんにちは、CHKの荻野千恵美です。
京都では、祇園祭も終わり、来月、大文字の送り火の日をむかえる頃までが、一番暑さの厳しい季節となります。
目覚めたときに耳に入る蝉の声も日ごとに騒がしくなり、なんだかその日の暑さを教えてくれているような気がします。
CHKでは、昨年11月から、京都での平日火曜日のセルフケアの講座を始めました。
今年、4月からは、京都と大阪で、それぞれ平日(京都=火・大阪=水)、週末のコース(京都=土・大阪=日)ができ、ご都合に合わせて、4つのコースから、選んで頂けるようになりました。
どのコースも、何回目かによって、学ぶ内容が決まっているので、超入門セミナーを受けていただいた方なら、途中からの参加も可能です。
また、ご都合に合わせて、平日、週末にまたがった参加でも結構です。
無料見学も各1回、受け付けています。
この季節、暑気払いとはいきませんが、一度、CHKのセルフケアコースの楽しい雰囲気を味わいにいらっしゃいませんか?
では、始めましょう。
カレンジュラ Calen.(カレンデュラ)
2008-08-17
こんにちは、CHK荻野千恵美です。
昨日、8月16日は、京都では、大文字の送り火。
夏の終わりの行事です。
私は、生まれて初めて、鴨川の西岸に立ち、大文字山の「大」の文字に火が点るのを見ました。
あたりが暗くなるにつれ、人が集まりだし、やがて「大」の文字のてっぺんに火が点ります。「大」の文字がくっきり見えるほどに火が勢いづくのには、けっこう時間がかかりました。
そして、火が点ると、「大」の文字は、山いっぱいに広がり、想像していたよりはるかに大きく見えました。
弘法大師のものとされる「大」の文字が、夜空の闇の中で勢いづいた炎を纏うと、なんとも穏やかで優しげな、慈愛に満ちた姿で火文字として浮かび上がってきました。
平安時代からとも、室町時代からともいわれる昔から、京都の人々がこの優しげな光に願いを込めてきたということに、なるほどと納得がいきました。
私も、思わず、願いを込めずにはいられませんでした。
一人でも多くの人が、クラシカルホメオパシーの恩恵に預かることができますように。
一人でも多くの人が、クラシカルホメオパシーを学ぶことの楽しさを味わうことができますように。
そして、私たちが、そのために力を尽くすことができますように。
それでは、始めましょう。
ヒペリクム(ハイペリカム)Hyper.
2008-09-08
こんにちは、CHK荻野千恵美です。
CHKホメオパス養成コースでは、4月の入学当初から、オルガノンの世界に浸り、日常あまり使わない部分の脳を酷使したり、マテリアメディカやレパートリーと格闘したりという場面もある授業をしてきました。
先月は、夏の盛りのもっとも厳しい季節。
補講ということもあり、リラックスムードでやっていける授業を、カリキュラムに組みました。
映画を使って、「ケースを受け取る。」という授業です。
ホメオパシーの勉強に映画を使うというのは、ある登場人物を、そのレメディの典型だと思い込んでしまうというような欠点があります。
しかし、よくできた映画は、登場人物が、一貫したテーマで、しっかりと描かれており、クライアントさんの物語をありのままに受け取り、症状の全体像をしっかりとつかむという、ホメオパシー・セッションのスキルを身につけていくトレーニングをするには、格好の材料となるのです。
生徒さんたちは、グループに分かれ、主人公について「癒されなければならないのは、どこか?」「この人の、特徴的なところは、どこか?」など、レメディ選択の決めてとなるようなところについて議論しました。
そして、主人公のマテリアメディカを作り、ルーブリックス(その人に特徴的な症状)を選んで、レメディへ。
ホメオパスの仕事を、疑似体験するような授業となりました。
また、顧問のミハエラ先生にも、講義に来ていただきました。
ご自分とホメオパシーや日本との出会い。
今のヨーロッパでのホメオパシー事情について。
現状の日本のホメオパシーの問題点について。
来秋、CHKで授業をしていただく、オーストリアの医師ホメオパス夫妻について。
あまりに流暢な先生の日本語に、圧倒された生徒さんもいたそうですが、飾らない先生の人柄にふれ、和やかで活発な質疑応答の時間も持つことができました。
さて、9月に入り、季節が刻々と秋に向かって移ろっていくのを感じるようになりました。京都は、これからが、一年でもっとも美しい姿を見せてくれる頃となります。
ホメオパス養成コースでは、毎月、少人数ですが、授業の見学会を受け付けています。深まりゆく秋の京都で、これからも熱い授業が展開されてきます。
ご興味のある方は、是非、京大会館まで、足をお運び下さい。
それでは、始めましょう。
リーダム Led.
2008-10-13
こんにちは、CHK荻野千恵美です。
先月から、山口県の岩国市で、セルフケアの講座が始まりました。
4~5年前、大阪でのセルフケア講座や、セッションでご縁のあったAさん。
関西から、岩国に引っ越しをされて、そこでの仲間たちといっしょにもう一度セルフケアの勉強をしてみたいという思いがありました。
そして、彼女の友人で、カラーセラピストのSさんがお世話役をしてくださることになりました。
会場は、Sさんの、カラーセラピーなどをしているサロンです。
参加者は、子育て中のお母さんが中心なので、「母と子のセルフケア講座」ということになりました。
参加者10名と、子供たち5~6名ときいて、少し不安になりましたが、サロンは、窓が広く、床はフローリングで、のびのびした空間でした。
お母さんたちが勉強している横で、子供たちは、走り回ったりして、にぎやかに遊んでいましたが、結構平気でした。
母も子も、安心できる環境で、子供たちの日常のトラブルにホメオパシーでも対処できるよう学んでもらえる場が岩国にもできたと思うとうれしい限りです。
来月には、金沢に「出張 超初心者向け入門セミナ-」に出かけることになりました。金沢でも、ホメオパシーに興味を持って、お話を聞きたいという方が集まってくださるのです。
どんな方とお会いできるのか、今からウキウキしています。
京都から、特急雷鳥に乗って行きますが、深まりゆく秋の車窓風景も楽しみです。
では、始めましょう。
ルータ Ruta.
2008-11-17
こんにちは。CHK荻野千恵美です。
今年も、京大の銀杏並木が、美しく色ずく季節になりました。
私が、初めてこの木の紅葉を眺めたのは、もう30年も前になります。京大の文化祭を見に来たときでした。
劇団「そとばこまち」の旗揚げ公演。
そこで、主人は、別役実のという作家の「死体のある風景」というお芝居に出ていました。中年のおかしいような、哀しいような、ある男の役でした。
この劇団の仲間は、社会人となってからも「満員劇場御礼座」http://www.mangeki.com/
として活動を続け、今年も来月大阪での公演が予定されています。
主人も、30代まではずっと舞台に立ってきました。
発病してからは、役者としての活動はできなくなりましたが、今、ホメオパシーのセミナーや授業をしている姿をみると、つくづく、同じなのだなあと感じます。
役者として舞台に立つのも、ホメオパスとして、クライアントさんに向き合ったり、ホメオパシーについて教えたりするのも、底に流れる気持ちは同じ。
だれかに、喜んでもらいたい、楽しんでもらいたい、元気になってもらいたいということ。
私達は、ホメオパシーの寺子屋CHKに、100年続く学校に育って欲しいと願っています。そして、この願いを、あの銀杏は、これからもずっと見守ってくれるような気がしています。
では、始めましょう。
ルス・トクス Rhus-t.(ラストックス)
2008-12-16
こんにちは。CHK荻野千恵美です。
今年も、残すところあと半月となりました。
この春に、私達家族は、京都の伏見に住まいを移しました。
カレンダーを見ては、スケジュールと追いかけっこしているような日々でしたが、私達なりにこの町を楽しんでこれたと思っています。
初夏の、桃山御陵のすがすがしい緑。
暑い盛りに登った大文字山。京都の町を一望できるところに立ったとき、吹いてきた涼しい風。
一瞬、燃え立つように赤く染まる、真如堂のもみじ。
京都の町で、ホメオパシーとともに過ごせることが現実のものとなったことは、私にとっては、大きな喜びでした。
この1年、拙い文章でつづってきたこのコラムにお付き合い下さった皆様には、心よりお礼を申し上げます。
そして、新しく迎える年が、皆様にとって幸多きものとなりますようにと、お祈りいたします。
では、始めましょう。