レメディの使い方ABC
風邪のレメディ
2009-04-09
こんにちは。CHK荻野千恵美です。
今、京都は、春爛漫。
きのう、きょうあたりが、桜の花も見頃のようです。
鴨川沿いに植えられた桜は、いっせいに咲き誇っています。
冷たい風から身を守る季節から、いっきに、風や光を楽しみたくなる開放的な季節になったのを感じます。
京都には、桜の名所といわれている神社、仏閣が無数にあります。
でも、皆さんそれぞれに、自分の名所を持ち、毎年この季節を楽しんでおられるのではないでしょうか。
私も、桜の季節のお気に入りスポットは、昔からありました。
哲学の道。疎水沿いの桜が大好きでした。
銀閣寺には行かず、哲学の道をあるいて、法然院にいくコースです。
でも、今年は、もっと素敵なお花見スポットを見つけました。
川端丸太町から、岡崎の国立近代美術館前に至る疎水沿いの道。
疎水に沿って植えられた桜が本当に見事です。
勢いよく流れる疎水の両側に、満開の桜の並木が続きます。
見上げると、雲一つない青空。
その向こうに、東山連山、大文字山の「大」の文字も見えます。
散歩道の終着点の国立近代美術館には、疎水に咲く桜を愛でながら、お茶が飲める喫茶ルームがあります。
そこで、お茶を飲むのを楽しみに歩きましたが、あいにくの観光シーズン。
席を待つ人の列が見えたので、あきらめました。
このあたりは、もう少し、足をのばすと、平安神宮もある、京都でも最も美しいところ。
観光客に人気のある場所でもあります。
では、始めましょう。
風邪:アコナイト Acon.
2009-04-22
こんにちは、CHK荻野千恵美です。
4月から、CHKでは、2期生を向かえ2009年度の新学期が始まりました。
今、一回目の授業を終え、ほっとしているところです。
私は、一年生の授業を担当しました。
ホメオパスを目指して、本格的にホメオパシーを学ぼうとするとき、
最初に広げる本があります。
銀色の表紙の“The New Synoptic One”(マテリアメディカ・薬効書)と、赤い表紙の“SYNTHESIS”(レメディ検索辞書)。
この2冊に習熟することが、まずは、最初に超えなければならない坂道です。悠々楽々、いっきに上りきってしまう人もいますが、ここのところで、嫌気が差して、離れていく人も多いと思います。
また、こういった勉強は、ホメオパシーを学ぶ上では、「読み書き・そろばん」といった大切な基本的スキルですが、
すでに使いこなせるようになった人にとっては、あたりまえのことで、自分がどのようにして身につけたのかを、
すっかり忘れてしまっています。
今回の授業を終えて、私は大学時代に、教育学科で初等教育の勉強をしたときのことを思い出しました。
自由に、本が読め、文章も書けるようになった大人にとって、「あ、い、う、え、お」を覚えようとする子供に、
その手ほどきをするのは、結構むずかしいものです。そこには、様々な、創意工夫が必要とされます。
ホメオパシーの勉強も、同じようなものではないかという気がしました。
ホメオパシーを学ぶときには、まずは、マテリアメディカやレパートリーに馴染まなければなりません。
「ホメオパシー的英単語」といえるようなものにも、慣れていかなければなりません。
この坂を越えてたところに見えてくる、すばらしいホメオパシーの世界。
講師としては、生徒さんたちに、いかに、楽しく、飽きずに、その坂をこえてもらうかを、様々、工夫していかなければなりません。これは、ホメオパシーの寺子屋である、CHKの大切な課題の1つだと思いました。
まずは、リラックスして、気楽な気持ちでのんびりと、というところでしょうか。
では、始めましょう。
風邪:ベラドンナ Bell.(ベラドーナ)
2009-05-17
こんにちは、CHK荻野千恵美です。
新緑の季節になったら、
ぜったいに行きたいと思っていたお寺がありました。
円徳院です。
もみじが中心の枯山水の庭を持つお寺。
ゴールデンウイークが終わったので、人出も少なくなっただろうと思い、
先週さっそく行ってみました。
豊臣秀吉の正室、ねねが晩年を過ごした場所です。
初めて訪れたのは3月でした。
桜の季節を待つこの頃、京都の素敵なスポットは、花灯篭で飾られます。
八坂神社から、清水寺に行こうとしていたとき、道沿いにあるこのお寺を偶然見つけました。
小さな門があって、そこから見える苔の美しさに、思わず引き込まれ、入っていきました。
ふすまや天井に描かれた絵。廊下や、部屋のたたずまいは、女性らしい優しさにあふれています。
晩年のねねは、家康から、化粧料をもらい、ここには多くの文化人が集まっていたようです。
政治的にも、キーマンの一人だったのでしょう。
一番の見どころは、北庭。
大小300個の石が置かれた枯山水です。
元は、伏見城にあったお庭を、ここまで運んだようです。
当時は、大名たちが権力者に、お国自慢の名石を献上するのが流行っていました。
それぞれの石には、その石を送った人の名前が入っているそうです。
苔もみごとで、庭師さんは、365日。
晴れても、雨でも、手入れが欠かせないとか。
私の一番のお気に入りは、茶室。
標準サイズよりは、うんと小さめです。
小さなにじり口から、入っていくと、照明のない空間は、昼間でも薄暗いです。
この茶室は、ねねの生きていた頃ではなく、江戸時代に、お茶好きだった住職によって作られたそうです。
季節の素朴な花と、「柔和忍辱は、衣なり。」というお軸が飾られているだけ。
省略しつくされたインテリアの中で、ごく限られたメンバーたちは、どのような時間を過ごしたのでしょうか?
お菓子は、季節ごとに変わるのですが、今回も絶品でした。
豊臣家の家紋である「千生りびょうたん」の形をした小豆のお菓子。
派手好みだった、秀吉らしさを表現するためでしょうか、金粉がついていました。
お茶のお世話をしてくださった方のお話では、北庭の景色もお茶室も、寒いけれど、
冬枯れの季節が一番のおすすめだということでした。
でも、私としては、季節が変わるたびに行きたいなと、思っているところです。
それでは、始めましょう。
風邪:Ferr-p. フェラム・フォス(ファーランフォス)
2009-05-31
こんにちは、CHK荻野千恵美です。
3年制専門コースの生徒さんの中には、遠方から通っている方が、数名おられます。
せっかく、やってくるのだからということで、毎月、二日間の授業の前後に京都を楽しもうという思いも強く、その時々の京都の見どころにも詳しいようです。
私は、耳よりな京都情報などを、よく教えてもらっています。
「今、植物園のバラがみごとですよ。」
その一言に誘われて、先週、さっそく京都府立植物園に行ってみました。
植物園は、学生時代にも、何度か行った記憶があるのですが、地下鉄ができて、とても行きやすい場所になっているのに驚きました。
地下鉄北山駅を降りたところが、入り口になっています。
たくさんの種類のバラが、それはもう、みごとに咲き誇っていました。
一本立ちになって、豊満な大輪の花を咲かせているもの。
つる性で、しなやかに枝を伸ばし、可憐な花を咲かせているもの。
色も、白から、黄色、オレンジ、ピンク。
同じ赤でも、色というものは微妙で、さまざまな違った表情を見せるのだと思いました。
一株一株が丹念に育てられ、みごとな花を、たくさんつけていました。
そして、その一輪一輪が、力いっぱい、今という瞬間を、楽しんでいました。
大勢のバラたちの美しい姿と、香りを楽しんで、バラ園をでると、そのすぐそばは、紫陽花園でした。
まだ、緑の固いつぼみでしたが、つぎの出番を待っているかのようでした。
それでは、始めましょう。
風邪:ゲルセミウム Gels.(ジェルセミューム)
2009-06-30
こんにちは、CHK荻野千恵美です。
先日、石川県の小松で、昨年11月に引き続き、2回目の超初心者向け入門セミナーをしました。
小松は、小松製作所、野球の松井秀樹選手の実家のあるところとしても有名ですが、九谷焼の町でもあります。
会場は、お世話くださるKさんのご実家である九谷焼の展示場の一角。
九谷焼の焼き物が美しく並べられた展示場にある会議室を使わせていただきました。
参加者は、「ホメオパシーってなに?」「本で読んでは見たんだけれど、もうひとつ腑に落ちない。」とういった方が中心ですが、今回は北陸方面からホメオパスをめざして、専門コースの勉強に通っている生徒さんたちも合流しました。
秋からは、ここでセルフケアの講座も始まります。
これから、九谷焼のこの素敵な場所が、暖かく楽しい、ホメオパシーの交流の場になって欲しいと思っています。
それでは、始めましょう。
風邪:ルストクス Rhus-t. ブライオニア Bry.
2009-07-24
こんにちは、CHK荻野千恵美です。
京都では、年中あちこちで、大きなお祭りや、小さなお祭りが行われているようです。
5月の終わりごろ南禅寺と永観堂に行ったのですが、途中の道で、鎌倉時代か、室町時代かというような装束の一行に出会いました。
馬に乗ったり、かごに担がれたりする人。鐘や太鼓を持った人。のぼりを抱えて歩く人。
誰がやっている、どういういわれのあるものかはわからないけれど、思いがけない出来事に、ふと、気持ちが浮き立ちました。
買い物などで、町をふらっと歩いているときでも、なんどか、こういった行列に出会ったことがあります。
5月の葵祭りのときは、たまたま予定がない日でしたので、下鴨神社まで出かけ、満喫することができました。
この行列は見ごたえがありました。
私には、初めての体験。
馬、牛を何頭も使っていることに、まずは驚きでした。牛車はとりわけ迫力がありました。
衣装、道具、たくさんの人。
毎年、これだけ多くの人が力をあわせて、時代の波にさらされ、世代を交代しながら続けているということを目の当たりにすると、なんだか、感動してしまいました。
今月は、京都ではもっとも大きなお祭りがありました。
祇園祭りです。
今年は、予定がいっぱいでお祭り見物どころではありませんでしたが、15日の宵宵山の日に四条通の菊水鉾が立っているところをたまたま通りがかりました。
なんとか、厄除けの粽を買うことはできました。
来月は、大文字山の送り火。
この行事で、京都の人々は、夏の厳しさが終わるのを感じます。
ぜひ、見に行きたいと思っています。
では、始めましょう。
咳:ドロセラ Dros.
2009-08-24
こんにちは、荻野千恵美です。
まだ夏の暑さは残っていますが、ふと空を見上げると、急に秋らしくなっているのに驚いてしまいます。
京都では、五山の送り火を最期に、夏の大きな行事は、終わりました。
私は、昨年初めて送り火を見ました。
今年は、よりよい場所でみたいと、京阪出町柳駅すぐそばの、加茂大橋で見物しました。
ここは、大文字山の「大」の文字がもっともきれいに見えるところのようです。
大変な人出でした。
五山の送り火は、大勢の人が、それぞれにいろんな思いを胸に抱いて、ひととき夜の暗闇に浮かぶ炎を眺める、夏のくぎりのような、大切な日なのだと思いました。
加茂大橋は、高野川と賀茂川が一つになって、鴨川となるところです。
この橋のたもとの右岸から眺める景色は、もっとも京都らしいところです。
北に比叡山、少しはなれて大文字山、それから東山連峰が南に続いていきます。
山のふもとには川が流れ、河原の景色には四季折々の風情があります。
クラシカルホメオパシー京都では、ここから西へ50mほどいったところに、今月から新しく『出町柳教室』を開設しました。
セッションやセルフケアの講座の際に、皆さんにご利用頂く予定です。
大勢のみなさんに、喜んで来ていただける場になって欲しいと思っています。
「CHK出町柳教室」をどうか、よろしくお願いいたします。
では、始めましょう。
咳:アント・タルト Ant-t.(アンチモタート)
2009-09-22
こんにちは、荻野千恵美です。
クラシカルホメオパシー京都では、3年制コースの授業を、来年から、岡崎にある「京都市国際交流会館」で行うことになりました。
ここは、東山の麓。
南禅寺や永観堂、平安神宮など見所の多い景勝地の一角にあります。
先日、そのすぐそばにある明治の元勲山形有朋の別荘だった「無鄰庵」を訪ねてみました。
あまり知られていませんが、すばらしい日本庭園を楽しめるところです。
東山山麓を借景にし、なだらかな傾斜地をうまく利用して作られています。
琵琶湖疎水を引きこみ、三段の滝や小川をつくり、流れこんできた水でできた池が、中心となっている、池泉回遊式庭園。
平安神宮などを作った明治時代を代表する庭師の小川治平が、設計したことでも有名です。
よく手入れされた芝生に緑豊かな木々が植えられた、この広大な敷地に、二階建ての母屋、茶室、洋館が美しく配置されています。
日露戦争前夜、この洋館で、山県有朋、伊藤博文、桂太郎、小村寿太郎の四人が会議をし、当時は、「無隣庵会議」といわれ新聞をにぎわしたということです。
会議がおこなわれた2階の部屋の壁は、金箔で塗られ狩野派のみごとな花鳥風月が描かれています。
山形有朋は、忙しい公務の合間を縫って、よくここにやってきていたそうです。
つかの間の静寂を、楽しんでいたのでしょう。
母屋では、誰でも、抹茶とお菓子を頂くことができます。
私も、母屋のお庭が一番美しく眺められる場所にすわり、当時と変わらず、ずっと流れている小川と、木々の表情に季節を感じながらゆっくりお茶を頂きました。
口に含んだ抹茶の苦味に、心と身体が、すっきりと清められたような気分でした。
それでは、始めましょう。
咳:イペカック Ip.
2009-10-19
こんにちは、荻野千恵美です。
10月の三連休に、「クラシカルホメオパシー京都」では、初めての国際セミナーを開催しました。
オーストリアから二人の医師ホメオパスを講師としてお招きしました。
CHK顧問のミハエラ先生の恩師です。
男性講師のDr.Erfried Pichler.は、小児科病棟の小児ガンの子供たちに、女性講師のDr.Michaela Zorzi.は産婦人科で妊産婦さんたちにホメオパシーをされています。
オーストリアでは、医師以外の人がホメオパシーをすることは認められていません。ですから、お二人とも医師に対してホメオパシー教育をしておられます。
長年、オーストリアのホメオパシー教育のなかで中心的な役割を果たしてこられた方たちです。
私にとって、オーストリアといえば、クラシック音楽の巨匠たち、あるいは格式高いハプスブルグ家という威厳ある王家のイメージ。
講師の先生方は、まじめで、堅苦しい人たちかもしれないなと思っていました。
一方、先生方も、日本人は勤勉で寡黙な国民性。自殺者がとても多い国民ということで有名だそうです。そういうことから、講義で、冗談をいっても笑わないかも知れない人たちと、三日間付き合う覚悟を決めてやって来られたようでした。
ところが、出会ったとたん、お互いこれらが杞憂であったことがわかりました。
ふたをあければ、どちらも、ざっくばらん。お互い、賑やかで冗談ずきの陽気なもの同士でした。
セミナーの二日目は、授業会場の京大会館の近くにある吉田神社のお祭りでした。
ちょうどお昼頃、授業中に、なにやら楽しげな笛や太鼓の音が聞こえてきました。
生徒たちも、先生方も、じっとしていられなくなって、だれからともなく、誘われるように外へ出て、楽しいお祭りへの、飛び入りの参加となりました。
古式ゆかしき装束をつけた人々の行列。おみこし、獅子舞、笛、鐘、太鼓。
京大会館の前が、お囃子と踊りを披露する場所だったようでした。
オーストリアからのお客様を迎えた日に、このような行事が重なるなんて。
思いがけないハプニング!
この出来事は、「クラシカルホメオパシー京都の初めての国際セミナー」への、吉田神社の神様からの、はなむけだったのかもしれない。
そんなふうに、私には思えました。
それでは始めましょう。