今月の活動
2014年8月授業(3年生)
8月2日(土)
前半/荻野講師
先月のケース学習の続きをしました。
みなさん、各自自宅で検討してくるということで始めましたが、ケース自体が難しかったようでしたので、再度、皆で一緒にケースを読み合わせするところから始めました。
何が癒されるべきか?をとらえて行くのは、最初のうちは難しく感じるかも知れませんが、繰り返しているうちに、次第に慣れてくるものです。
再度読み返してみたら、かなりみなさんの理解が進んだようです。
その後、特徴的な症状(Rubric)を選んで、全体像にマッチしたシングルレメディにたどり着きました。
このケースは、2回目のセッション(フォローアップ)では、別のレメディに変わって行くやや難しい応用ケースでした。
その変化してゆくところを見ることでホメオパシーによって健康を取り戻して行く際のダイナミック(動的)な点を感じてもうらうことが出来たのではないかと思います。
人はみなダイナミックな存在であることを知って欲しい。
同時にこの学習を通じて、先月学んだ「2回目の処方」を自分のものにして行って欲しい思いました。
オルガノン要約(抜粋)
§181 そうして現れた付随的な症状は、レメディによって引き起こされたものだが、実はその人の病そのものから現れたものでもある。つまりその症状の総体が現在の真の病的状態であり、それを治療しなければならない。
§182 現れている症状が少ないために最初のレメディは不完全にならざるを得ないとしても、その都度適切なレメディを選んで行くことが、病の内容を完全にすることに役立つ。
§183 最初のレメディがもはやそれ以上働かなくなったら、現状の病状を記録し、それに基づいて次のレメディを見つければよい。そのレメディは今の状態にまさに適したものであり、症状の数も増え、症状像としてより完全になっているはずであるから。
§184 これを回復するまで続けること。
後半/野村講師
3年生になり、みなさん全員がケース実習を始めています。
実習経験してゆく上で、お互いにシェアしておいた方が良い事、進める際に困っていること等への質疑応答の時間にしました。
クライアントの話すスピードに着いて行けない場合どうしたら良いか?
クライアントが話すうち、深めて行くところはどこなのか?
レメディをもっとクリアに理解するには何か良い方法はないのか?
学べば学ぶほど自分がこれまで描いていたレメディイメージが崩れて来ているがどうしたら良いのか?
などなど、とても良い質問がたくさん出て来ました。
質問から、みなさんの理解が進んでいるのがよく分かります。
この調子で、進んで欲しいと思いました。
8月3日(日)荻野千恵美講師
今月のオルガノン学習は、§161~166の“Remedy reaction”について述べられているところです。ハーネマンが、最晩年に提案した「LMポーテンシー」のことにも触れました。具体的に、どんな時に、このLMポーテンシーを活用したらいいのか?使う時の問題点は何か?などについても補足説明しました。
レメディ学習は、Dulc. Ferr. Adam.の3つです。
Adam.はダイヤモンドから作られるレメディです。このレメディには罪悪感を持ちやすいところや引きこもり的な人に合うという意外な特徴があります。
Dulc.(ナス科の植物)とFerr.(鉄)は、全く違うレメディですが、周りに対して支配的なふるまいをする点では共通しています。
この2つのレメディの共通点と相違点を比べながら、進めて行きました。
オルガノン要約(抜粋)
§161 急性症状の時は一時的悪化は1~数時間で現れる。慢性病や重疾患の時は投与するたびに少しずつポテンシーアップする方法(§247=LMポーテンシー)ならば悪化は起きず、最終段階の時だけ現れる。
§162 マテリアメディカが不完全なレメディを使用しなければならないこともある。
§163 しかし不完全にしか適合させることができないレメディでは完全な治癒を期待できない。
§164 最適なレメディ(特徴的なものがマッチしている時)によるホメオパシー的症状は治癒作用に害を及ぼさない。
§165 SRPの合っていないもの、つまり一般的な症状に対して処方したレメディが良い結果を出すと期待してはならない。
§166 現在、レメディは十分存在しているのでそのようなことは稀なことである。