今月の活動

2014年2月授業(2年生)

3月1日(土)野村講師

今月のオルガノン学習は、§83~99です。
この単元は、ケーステイキング(コンサルテ―ションしてクライアントから情報を受け取ること)について、とても詳細に述べられています。
ハーネマンは、この点について、相当な苦労をしたと思われます。ノートの取り方に至るまで具体的にアドバイスしています。そして、このケーステイキングが、慢性症状に悩む方に向き合う際、最も大切な点であることを教えてくれます。

それによって、ホメオパスは、ほんとうは何を癒すべきかを知り、その人の病全体をとらえることができるからです。

今月のレメディ学習は、Ambr. Alum. Coff.の3つです。

いつものように、生徒さんの感受性からイメージを引き出すCHK独自のレメディ学習法で進めましたが、それぞれのレメディの本質的な面が浮き彫りになり、講師としてもとても勉強になりました。

また、今回は、古代からある「人の見方捉え方」~四体液説~からレメディを眺めることを試みました。レメディやクライアントさんの質感を掴むのにとても良いと考えています。

オルガノン§83~99要約(抜粋)

§83 ケースを”個別化”したものとして捉えるためには・・・
A)偏見を持たないこと。
B)健全な分別を持つこと。
C)症状像を注意深く観察すること。
D)忠実に記録すること。

§84 セッションでの心構え:
A)感覚器官を総動員して、
B)患者に起こった変化と異常を
C)患者と同じ表現で、
D)全てを、
E)正確に記録する。
F)自分は黙ったままで、患者と家族に話をさせる。
G)話をさえぎってはならない。

§85 記録記載時は改行すること。
全ての症状は、後で書き加えられるよう一つずつ離して記載すること。

§86 患者が話したいこと(症状)を全て話したらそれを質問で具体化していく。
例)「いつからその症状が始まりましたか?」「どんな痛みですか?」

§87 「はい」「いいえ」で答えるような質問はしてはいけない。半分しか本当でないときもどちらかにしなければならないから。即答できるような質問も良くない。患者が誤ることもあるから。
(注)「~ではないですか?」という質問は誘導的になるのでしてはならない。

§89 唯一信頼が置けるのは患者の言葉のみである。患者の話すことに全幅の信頼を置くこと。

§93 病がある注目すべき出来事によって引き起こされたのであれば、本人や家族から慎重に聞き出すことができるだろう。

§94 患者の生活環境の中に病を維持させるものがないか考慮すること。

§95 たとえ患者にとってありふれた症状だとしても厳密に調べなければならない。
慢性病の患者は、その状態に慣れすぎているため、それが病と関係するとは思いもよらないことがある。

§98 患者の言葉は絶対的に信頼できるものである。周辺の情報は変化したり、間違いだったりするから、長患いの患者に対し、症状像を正確に捉えるには、用心深さ、観察力、慎重な問診、忍耐強さが要求される。

§99 急性症状は患者の記憶に鮮明に残っているので、それほど探求しなくても大部分話してくれる。


3月2日(日)荻野哲也講師

授業の前に、生徒さんのレメディ発表がありました。

ご本人の出産体験からレメディをいくつか紹介して頂きました。
あの時には、このような状態でこのような気持ちだったと当時を思い出しながら、今から考えれば適切なレメディはこれだったのではないか?というとても臨場感のある内容でした。紙芝居のような小道具を使いながらのダイナミックなミニ講義でした。同期の皆さんも講師もとても楽しめました。来年度からは、毎月2人ずつの発表にバージョンアップするとのこと。今からとても楽しみです。

今日はケース学習をしました。

講師が、ホメオパスとして活動を始めた頃の不眠の方のケースを材料に、シングルレメディ(その時その方に必要なたった一つのレメディ)を探求して行きました。
特に、レメディを摂られた後の健康度の大きな変化を共有して頂きたいと思いながら進めました。

その一つのレメディは、レメディキットに入っている誰でもよく知っているものです。その一つのレメディ数粒で、このクライアントさんの10年来の心身の乱れが、整って行きました。
人が健康を回復して行く姿は、本当に感動的です。今後もそれを生徒さんたちにも伝えて行けたらと思います。それが、自分の役割なのかなと思いました。