今月の活動

2014年2月授業(1年生)

2月22日(土)荻野講師

今月の前半は、1年次のレメディの総復習をしました。

この1年間で、コツコツ学んできた30個ほどのレメディを三界で分けて、改めて眺めてみました。植物・鉱物・動物のそれぞれの大きな質の違いを感じてもらえたと思います。

後半は、ホメオパシーで最も神秘的且つハーネマンの発見した最も偉大なこと~Potentization(物質の潜在能力の活性化)~について学びました。
これは今後も何度も触れて頂き、理解を深めて頂きたいところですので、今回は導入だけでとどめました。オルガノンの該当箇所(§269・270)を皆で精読して終わりました。
人間とはどのような存在なのか?という大きなテーマとも関わるところですから、急がず今後も時間をかけて、じっくり進めていきたいと思っています。

最後に、レパートリー(症状別のレメディ検索辞書)のレッスンをしました。
たった1年間ですが、みなさん、レパートリーにも次第に馴染んで来られています。
素晴らしいと思いました。

オルガノン§269~270要約/抜粋

§269 ダイナミックにポーテンタイズ(摩擦と震盪を繰り返す)することによって、自然の原材料から内的な治癒力を取り出す。
(注1~4)ポーテンタイズとは物質内部に隠された特殊な治癒力を生み出し促進させ開示することであり、単に薄めることではない。

§270 ポーテンタイズの方法:
(具体的なレメディの作り方を記しているところ~このセクションで、ハーネマンは、最も優れたレメディ~LMポーテンシー~の作り方について詳しく述べている。現代の世界のホメオパシーの専門家たちも、極最近このLMポーテンシーのレメディを使い始めたところで、その有効性に驚いています。

2月23日(日)荻野千恵美講師

今月のオルガノン学習は§56~60です。
この単元は、アンチパシーとホメオパシーの比較をしているところです。

アンチパシーとは逆療法といわれるものです。例えば、当時は痛みが強い時にしばしば痛み止めとしてアヘンを使っていたようです。痛みに対しては一時的には有効ですが、続けていると次第に悪影響が出て来ます。アヘンに限らず、逆療法は一時的な緩和療法として優れているものの、続けているとむしろ健康を損ねてしまうと説明しています。それに対して、ホメオパシーは、その人全体にたいしてアプローチする方法なので、健康を損ねるような悪影響が出てこないのです。

レメディ学習は、Caust. Tarent. Bry.の3つです。
これで、1年間かけて30個のレメディを非常に深いレベルで学んだことになります。

Caust.は、既存のテキストでは、弱きを助け強きをくじく正義の味方的なレメディ像が一般的ですが、それとはまったく違う心身共に虚弱で、気持ち的にも弱くて優柔不断な人物でもありえることを理解してもらいたかったのです。このことについては、講師として上手に伝えられなかったのでは?と反省しています。
でも、生徒さんや授業見学に参加された皆さんに助けられて、Caust.はじめ、他の2つのレメディ像もとても明確になりました。ありがとうございます。(写真は、Tarent.)

オルガノン要約(§54~60抜粋)

§56 緩和療法(アンティパシーとエナンティオパシー)の方法はガレノスの「反対のものは反対のものによって」という教えに基づいて導入された。この方法はほとんど瞬時に症状を改善させることによって信頼を得たが、最終的には健康を回復できない。

§58 アンティパシーでは、たった一つの症状だけが一面的に考慮されているにすぎない。したがって病全体の回復は期待できない。
アンティパシーによる短期の緩和作用の後には常に例外なく悪化が起こる。

§60 アンティパシーでは、その効果がすぐに切れるため緩和剤を次第に強くしていかなければならない。結果、より重い他の病が発生する。