今月の活動
2013年11月授業(1年生)
11月16日(土)荻野講師
今月は、国際セミナーの反省とレパートリー学習について学びました。
国際セミナーは、1年生にとっては少し難しい内容も含まれていましたので、
植物レメディの大枠についてと、国際セミナーで取り上げられたうち、既習レメディに
絞り込んで復習をすることを目的に講義を進めました。
国際セミナーの大枠の復習では、他の学年の皆さんにも投げかけた設問
「植物レメディの依存と鉱物レメディの依存の違いは何でしょうか?」に対しても、
的確な返答がありました。
生徒さんによれば、本来「依存」には二つ意味があるとのことです。
一つは、自分は誰かがいないと困る(存在できない)というようなもの。いわば絶対依存的なもの。
もう一つは、周りの誰かのお陰で自分が存在出来ている。いわば相対依存的なもの。
前者は、鉱物的であり、後者は植物的である・・・というような理解でした。
模範解答のようで素晴らしいと思いました。
後半は、レパートリー(症状からレメディを検索する辞書)の演習をしました。演習には、昔ながらの手書き記入式のレパートライズシートを使ってみました。現代では手書きの代わりにパソコンがしてくれますが、昔は手書きで集計して候補レメディを点数評価して比較検討していました。
ちょっとめんどうな作業ですが、レパートリーの構造を知り、候補レメディの絞り込み方を体感するにはこの方法が一番です。
方法は変わりましたが、今も昔も、その人に必要なたった一つのレメディを見つけるために、このプロセスは避けて通れません。
みなさん、最初は少し手間取りましたが、2~3問目くらいからすぐ慣れていました。
準備した5問のうち3問を一緒にやって、2問は宿題にしました。
少なくとも1~2年生の間は、この手書きの方法が良いと思います。
11月17日(日)荻野千恵美講師
いつものようにオルガノン学習から始めました。今月は§41-45の単元です。
ここは、アロパシー(異種療法)とホメオパシー(同種療法)を比較しながら、
アロパシーではなぜうまく行かないのか?、ホメオパシーはなぜうまく行くのか?
について、述べています。
今月のレメディ学習は、すでに学んだプルサティラPuls.を導入に、Sil.Kali-c.Apis.の3つを
取り上げました。
この順番での学習は理解しやすかったのではないかと思います。
Puls.とSil.は、全体に似ていて、お互い補いあう関係のレメディです。(相補関係)
Sil.とKali-c.も共通点があり、どちらも堅い性分で許容量の狭いところがあります。
Kali-c.とApis.は共通点として浮腫症状がありますが、その質感は陰と陽のように対極的です。
Kali-c.の内面には冷えがあり、Apis.の内面は熱で満たされています。
3つともとても良いレメディイメージを生徒さんから、出してもらえました。
特に、エイピスApis.は、内面がただれて熱を発している、
飲み込んではいけないものを飲み込んで炎症を起こしている、
内面がまるで溶鉱炉のよう・・など、
狭い巣の中で多くの蜂たちがうごめいている様子をほうふつと
させるようなビジュアルイメージも出て来ました。
みなさんのイメージ力がすごくて面白かったです。
授業をしていて、講師としてもとても楽しめました。
オルガノン要約(抜粋)
§41 非常に頻繁に起きていることは、アロパシーによって不適切な薬を長期間使い続けたために、新しい病が加わり複雑化した状態である。(多数の事例)
§42 自然の病が二つ、三つの自然の病を同じ身体に同時に発生させることある。これは類似していない病の場合だけである。
§43 二つの類似した病が同じ身体に発症した場合結果はまったく異なる。
自然の経過において治癒はどのように起こるのか、人間によってどのように治療されるべきなのかを以下示していこう。
§45 類似した病は、必ずどんな場合でも互いに根絶しあう。
要するにより強い病気はより弱い病気を駆逐する。
これは、より強い病が、弱い病が占拠しているのと同じ部位を要求するからだと推測される。