今月の活動
2013年6月授業(1年生)
6月29日(土)野村講師
今月のホメオパシー哲学の授業は、「症状の総体」と「類似の法則」についてです。
先月の授業(プルービング体験)を元にして、あるものを摂ると、それがどんなものであっても人間の特定の部分にだけではなく、心身全体に影響を与えることを再確認しました。先月の授業ではレメディになっているある調味料(ナツメグ=写真)を少量摂取しました。
一方で、例えば私達は、頭痛を治そうと鎮痛薬を飲んだりしますが、それが頭(頭痛)だけに変化をもたらすことはないことも理解して頂きました。鎮痛薬は、時に胃や神経全体に影響を与えたりします。つまり副作用と呼ばれているものは、主作用の一部であるということです。
ハーネマンは、200年前からこのことを指摘しています。
本来「病」とは「部分的苦痛(症状)」ではなく「症状の総体」です。療法家は「病=症状の総体」を癒せなければ、その役割を果たしたことにならないと述べています。
後半は、ハーネマンがオルガノンの前半部分で述べている内容を説明しながら「類似の法則」について理解してもらいました。
ハーネマンは、過去の臨床事例や文献を元にして、他の方法(逆療法・異種療法)と比較しながら、ホメオパシー(類似療法)の有効性を説明しています。
オルガノン要約(抜粋)
§22 薬もレメディもある種人為的な病の状態を作り出す。そして、類似か反対の症状を生じさせることで治癒を達成する。もちろん類似のものによってより効果は出るのだが・・・。類似でも反対でもない薬の適用の仕方がアロパシーのやり方である。
§24 ホメオパシーのレメディは病の総体・全体像に類似した症状を起こすことができる。多くの中からそういう一つのレメディが求められる。
§25 レメディはほとんど全ての症状を生み出すことができる。癒すべき病の総体に類似し適切にポーテンタイズされ、微量投与であれば、例外なく完治させることができる。
§27 レメディが完全な治癒をもたらすためには、きわめて完全に類似した仕方で症状の総体を人間の健康状態におのずから生み出せる力を持ち、同時にその力は病よりも勝っていなければならない。(自然法則)
§28 上記の基本法則は事実であるから、そのメカニズムを科学的に説明するのは重要ではない。以下の見解(§29~34)は経験上事実として認められる。
6月30日(日)荻野講師
1年生にとっては、初めての本格的なレメディ学習をしました。
これまで同様、レメディ学習の前にオルガノンから始めました。
今月のオルガノンは§22を精読しました。人の健康状態への影響の与え方には、3種あるという単元です。ここを起点にして、ハーネマンはホメオパシーの有効性を説いて行きます。前日の講義内容はこの§の続きにあたります。
レメディ学習はBell.Rhus-t.Graph.の3つです。
いずれのレメディたちも、4月に学んだCalc.と関係が深いものです。
レメディを学ぶ時は、まずは、1つ1つのレメディの全体像をシッカリ身につけることが大切です。特にそのレメディ毎の質感を身につけることが重要です。その上で関連のあるレメディを比較しながら学んで行くと、実際に役立てることが出来るようになります。それを体得してもらえるような講義を心がけています。
オルガノン要約
§22 薬もレメディもある種人為的な病の状態を作り出す。そして類似か反対の症状を生じさせることで治癒を達成する。もちろん類似のものによってより効果は出るが・・・。類似でも反対でもない適用の仕方がアロパシーのやり方である。