今月の活動

2013年5月授業(3年生)

5月11日(土)荻野講師

授業前には、生徒さん有志による『英語でオルガノン』のミニ講義がありました。

今月のオルガノン学習は、§103、104です。
ハーネマンは、慢性病に向き合いながら多くの困難を乗り越えて行った人物です。彼が人を癒す際に最も大切だと述べていることは、まずは、その人を全体として充分に理解することだというところです。そのためには、的確な問診が出来るかどうかによると考えていました。そういう単元ですが、実践はなかなか難しい面があります。12日の講義では、そのガイドラインを野村講師がしました。

それに先立ち、今日はCimic. Hell. Kali-br.の3つのレメディを学びました。

Cimic.とHell.はキンポウゲ科の植物であり、既に学んだPuls.やAcon.との共通項があります。植物の全体図を眺めてもらいながら、各レメディを比較対象しながら、キンポウゲ科全体の感じをとらえてもらいました。

また、Kali-br.は、少しお堅い性質の「Kaliグループ」の中でも少々ユニークなレメディです。マテリアメディカやレパートリーはもちろんのこと、周期律表からも理解をして頂きました。

皆さんがリラックスしていたせいか、季節が陽気なせいなのか?、講師としても講義全体を通して、とても楽しくできました。気楽で陽気な講義時間を共有出来たことが良かったなあと思いました。

オルガノン要約(抜粋)

§103 マヤズム的な慢性病の場合、非常に多くの人の症状をいっそう厳密に調査しなければ、正しいレメディにたどり着くことはできない。そうしなければ抗プソラのレメディや個々のクライアントの真のレメディを見つけることはできない。

§104 症状の全体像を厳密に描き出し(それは最も困難だが)、自由に症状像を使用できるようにしておけば、特徴的な徴候に合ったレメディを見つけることができる。
治療期間中はレメディ投与後に改善せずに残った症状に印をつけ、そこに新しい症状を付け加えていけばよい。

5月12日(日)野村講師

まずは、生徒さん有志によるレメディ解説の時間でした。今回は「Nat-m.」を取り上げてくれました。
ホワイトボードに描かれたイメージ図がとても上手で、レメディポイントもまとまりがあり、今月も皆がぐっと引き込まれました。しっかり準備して来られたのが伝わって来ました。

今月の講義の目的は、セッション時のガイドラインを皆さんに自分で作って頂くということです。これまでは、講師からセッション時の要点を整理して伝えて来ましたが、それでは生徒さんにとって自分のものになりにくいことが次第に分かって来たからです。

オルガノン§104でハーネマンは次のように記しています。
『・・・ところで、症例を特に規定しその特性を示す症状の全体像、別の言葉で言えば、何らかの特徴をもった症状像が、いったん厳密に描き出されたなら、最も難しい仕事が行われたのである。』

ちょうど、ケーステーキングの実習が始まったタイミングなので、皆さんが今困っていることを、まずはシェアしてもらうところから始めました。

それを材料にして、生徒さんたちにセッション時に何をどう確認したら良いのか?を作ってもらいました。
これでやみくもにケースを取ることはなくなるのではないかと思います。

その後は、そのガイドラインを元にして、生徒同士でケーステーキングの演習をしてもらいました。

お互いの「全体像」は、以前に比べて格段に正確に捉えられるようになったと思います。
皆さんが、良いホメオパスに成長して行くのが、講師としてもイメージ出来始めました。今後がとても楽しみです。