今月の活動
2013年2月授業(3年生)
今月は、3期生の卒業授業でした。
2月9日(土)/前半 荻野千恵美講師
オルガノン§1をもう一度みなで一緒に読みました。
ほんとうに短い一文ですが、そこには病んだ人に対する愛情と、その人に対して何をすることが真の療法家に求められているのかのすべてが記してあるのがわかります。
そして3年間最後のレメディ学習をしました。Petr.とAeth.の2つです。
この2つはまったく異なる原材料由来(石油とセリ科の植物)のものですが、実はとてもよく似たところもあるのです。自然界は、色んなところで私達人間と関わっているということでもあり、そして、自然界どうしの結びつきも、私達人間には計り知れないものがあるのかも知れません。
ホメオパシーを学んでいると、人間と自然との関係性や、この自然界の成り立ちの不思議さに深く感じ入ることになります。
オルガノン要約
§1 療法家の唯一の使命は病める人の健康を回復することだけである。
2月9日後半~2月10日前半/荻野哲也講師
まずはオルガノン§3を読みました。
この単元は、ホメオパスがするべきことが簡潔に述べられています。1年生の最初の授業で学んだところです。
そのうえで、ケース学習をしました。
ホメオパシーはシンプルなもの。類似の法則という自然法則に基づいて、それに忠実に従い素直にクライアントさんに向き合えば、自然に結果が出るものだということを伝えました。乱れた人が健康になって行く姿もイメージしてもらいながら考えてもらいました。
もしホメオパシーでうまくいかないことがあるとしたら、単にホメオパス側が考え違いや思い違いをしていることがほとんどです。自分自身の偏見や思い込みが邪魔をするのです。
そうしたものすべてを取り去ることは不可能ですが、経験を積み、自己成長してゆくと、自分が染まってしまっているものに気付く時が訪れます。そのメッセージは伝えられたかなと思います。
ホメオパシーのプロフェッショナルになるためには、マニュアル的に覚えるだけは無理です。かといって知性と才能に恵まれた特種な人にしかできないほど難しいものでもありません。
ただ基本をしっかり学べば、ほぼ誰にでも出来るようになるものです。
私達講師陣はそのことを3年間掛けて伝えて来たと言って良いでしょう。
卒業後の、皆さんの健闘を祈りたいような気持ちで最後の講義を終えました。
オルガノン要約
§3 療法家は次のことを明確に認識・知覚・洞察していなければならない。これが出来る人=真の療法家とよぶ。
A)病の認識と兆候の読み取り=個々の症例で何が治癒されるべきか?について
B)レメディの治癒力に関する知識=レメディの知識
C)レメディの選択と適用とその正しい使い方
2月10日後半/野村潤平講師
ポーテンシー(自然界のものに内在する潜在能力活性化のレベル)とは、どのように捉えたら良いのか?について、みなさんとの対話を通じて考えて行きました。
それを踏まえてケース学習をしました。
具体的に健康と病の状態レベルとポーテンシーとの関係性について考えることでポーテンシーというとても質的なものについて考えました。
質的なことは数字化・定量化しにくいですから、多くのホメオパスの悩みだと思います。世界中にポーテンシーについて講義できる先生はほとんどいないと言われています。ですから、このことを伝えることは、少し勇気が必要でした。でも皆さんとの対話の中で講師自身もかなり明確になって来ました。
絶対的な指標としてはお伝えできなかったのかも知れませんが、今後、みなさんが実践を重ねてゆく中で、考えて行くヒントにはなったと思います。
卒業式
卒業生(修了生)全員に今後の抱負について述べてもらいました。これが最後の卒業課題になります。
一人一人のお話から、3年間という短い時間の中でさまざまな葛藤や成長があったことがうかがわれました。例年に負けず、とても感動的で素敵な卒業式になりました。
皆さん、帰る前に、会場のロビーでお茶をしながら、今後の自主的勉強会の打ち合わせをしてから解散したようです。
私たち講師陣にも大いに刺激になります。