今月の活動
2015年5月授業報告(2年生)
5月16日(土)17日(日)
今月の授業は、「生徒さんの専門分野のシェア」「レメディ学習」「オルガノン学習」
「身近な人のケース検討」「古典的ケース学習」と盛りだくさんでした。(写真は Verat. バイケイソウ)
「生徒さんの専門分野のシェア」
5月3日(祝)に愛知県で開催された自主講座「ルーセントマリア大学講座」で講師をしたお二人に、当日の講義内容のシェアをしてもらいました。
お二人とも長い間取り組んで来られた専門分野だけにとても良い講義でした。
お二人は講師としてもハイレベルで、その場に応じた受け答えも出来、安心して受講できました。当日参加できなかった同期の皆さんにもとても良い刺激になったと思います。
内容は、「セルフディフェンス(暴力からの自己防御法)」と「感覚を研ぎ澄ますワーク(対人的な距離感を感じる)」でした。
「セルフディフェンス」では、荻野講師が、10年以上前に東京で暴漢に襲われたケースについて、具体的に、その時、何が良くて他に何が出来たのか?について、専門家の立場から解説してもらいました。それを通じて身を守るための核心を知る事ができました。
「感覚を研ぎ澄ますワーク」では、本来人が持っている感覚を改めて使って体験するものでした。長い間使う事を忘れてしまっていたセンサーが、次第に蘇ってくるのを感じることが出来ました。現代人の私達が頭でっかちになっているのかがよく分かりました。
「レメディ学習」
今月は、ユリ科の代表レメディ「Lil-t.」「Verat.」を学びました。
いずれも現物の入手は難しいので、入手しやすい白ユリを見てもらい、その存在感や匂いから感じるものを体験してもらいました。ユリが醸し出すエネルギーについて理解してもらえたと思います。その上で、2つのレメディ学習をしました。
「Lil-t.」はオニユリ(タイガーリリー)が原料です。
ユリ科の特徴~押し出される感覚(出て行って!と周りに感じさせる)~がみられます。それゆえに、自己重要性を強く主張する傾向がみられます。
強い宗教性(罪の意識=ユリ)と性的な欲求(=タイガー)の狭間での葛藤もみられ、非常に性急な人でもあります。特に心臓と生殖器に親和性があり、部分的にLach.やSep.にも似たところがあります。恐らくそうしたレメディと間違いやすいでしょう。
「Verat.」は、バイケイソウが原料です。
欧州などでは、昔から下痢と嘔吐が同時に起きる際によく利用されて来ました。ハーネマンがコレラに適用して多くの命を救ったことでも有名です。
非常にエネルギッシュな部分とひどい衰弱の両面を持っています。精神面では社会的な地位を奪われることを恐れ、目的のためには手段を選ばない強烈さを持っています。心身全体に渡る極端さが特徴的です。
「オルガノン学習」
今月は、§35-45の単元です。
この単元は、オルガノンの中でも一番理解しにくいところの一つです。
マトリックス(象限での図解)表現しながら、具体的にみなさんの体験を交えてもらいながら理解を促して行きました。
この単元を理解することで、自然の病の起き方が分かり、ホメオパシーがいかに自然法則に沿ったものであるかを理解出来るでしょう。同時にシングルレメディの意義もよりクリアになって来ます。また、いかなる薬物も、病を治すものというよりは、病を引き起こす作用のものであることがハッキリと理解できるでしょう。
オルガノン学習とは別に、今秋の国際セミナーで、世界レベルの講師から、何をどう学びたいのか?についても自由に意見を出してもらいました。
「身近な人のケース検討」
1年次から始めた生徒さんの身近な人の相談ケースの検討をしました。
今回もある生徒さんが、家族の一人からケースを取り、まとめてくれました。
かなり慣れたせいか、相談者のまとめ方もより上手になってきたように思います。
また、みなさん全体にケースの見方・考え方にも随分慣れて来て、その人固有の特徴的な点も短時間でうまくまとめられるようになってきたように思います。
みなさんで検討した結果「海のレメディ」だろうというところまでたどりつきました。
「古典的ケース学習」
先月からスタートした内容ですが、50年以上昔の古典的なケースからもレメディの理解を促して行きます。 古典的なケースを読んで、1年次に学んだレメディの理解を深めて行きます。
途中まで、ケースの全体を理解するところまで進めて、あとは宿題としました。
これを繰り返すことで、既習レメディに対する偏見(先入観)に気付く良いチャンスにもなるだろうと考えています。