今月の活動

1年生(5期生)講義

7月28日(土)荻野哲也講師

類似の法則とサセプティビリティ(罹病性・感受性)の講義をしました。
先月のプルービングの経験を踏まえて、皆さんに、体験的に具体的に類似療法について考えて頂きながら、少しずつ進めて行きました。
日常的な事例をあげたり、日常よく利用するレメディによる回復例を元に類似療法による力を理解してもらいました。

この世にある3つの療法~アロパシー、アンチパシー、ホメオパシーを比較しながら、より理解を深めてもらいました。

この類似療法については、オルガノンの前半に記してあります。理論的根拠として、オルガノンの最初の方の段落から§70まで、ざっと概観してみました。
詳しくは、今後の授業を通じて、逐次本文を精読しながら理解を深めてゆく予定です。

ホメオパシーが他の療法とは全く違うことは、問題(心身の不調)は自分の外側(細菌やウイルスなど)ではなく自分の内側にあるということです。

つまり、自分の内面の改善をしてゆくこと(健康度のアップ)が、ホメオパシーの目標になること~言い換えるとサセプティビリティ(罹病性・感受性)をゆるめて行くことが目標~を伝えました。

オルガノン(要約~抜粋)
(§1~70までにわたる範囲の内の極一部)

§26 生きている身体において二つのエネルギーが動的に作用する場合、弱い方の作用は強い方の作用によって消される。ただし強いほうの作用は、作用が現れた状態において、弱い方の作用に類似していなければならない。
(注)類似の事例列挙。

§27 レメディが完全な治癒をもたらすためには、きわめて完全に類似した仕方で症状の総体を人間の健康状態におのずから生み出せる力を持ち、同時にその力は病よりも勝っていなければならない。(自然法則)

7月29日(日)荻野千恵美講師

オルガノンの§9ー17の学習から始めました。ここは、バイタルフォースについて、記してあるところです。皆さんに、自分なら、この目には見えないものをどのように人に伝えて行くか?について、考えて頂きました。ホメオパシーを学んで行く者にとって、大きな課題です。

レメディ学習は、Ars.Nux-v.Tarent.の3つです。
皆さん、馴染みがあるものが多かったようですが、Tarent.は面白かったとのことでした。Tarent.の学習では、この動物をテーマにしたクラシック音楽が多数あります。それを皆さんにも聴いてもらい、レメディの質感を感じて頂きました。(写真はNux-v.の種)

また、たまたま卒業生が見学に来ていましたが、以下のような感想をもらいました。

『「教える」視点で千恵美先生の授業ぶりを拝見してみると「すごいなあ~、さすが!なるほど~、いい説明&運び方!やはり私にはいきなりここまでのことはできないなあ。」と感じました。
さらに「教えようとするレメディに詳しいのはもちろん、他とのニュアンスもクリアに説明できるようになる!」と、自分のためになるのを改めて実感し、意欲が高まりました(^-^)』

CHK卒業生の中から新しい講師が育ってくれることが、私達講師陣の願いでもあります。

オルガノン(要約~抜粋)

§9 健康な状態においては、目には見えない生命エネルギーが物質的身体を完全で調和的に管理・統治・維持している。健康な人においては、その生命エネルギーによって、人生におけるより高邁(高次元)な目的のために健康な身体を道具として自由に使用することが可能となる。

§10 物質的身体だけでは、腐敗し分解される。非物質的な本性(根源的生命・生命エネルギー)だけが物質的な身体に感覚・機能・自己保存の能力を付与する。その本性がない身体は死んでいる。

§11 病とは生命エネルギーが乱れた状態であり、その影響が生命に対して敵対的に動的に働き、不快な感覚を身体に生じさせ、秩序に反した活動をさせるものである。しかし、この生命エネルギーの乱れは目に見えず、ただ症状としてのみ知らせている。
レメディ:精神的な根源的エネルギーに対してダイナミックで精神的に働きかけることによって人間の健康状態を変えることができるエネルギーを持った非物質的なもの。それは決して物質的なものを伝えるわけではない。

§12 感覚器官に知覚できる病気が現れたということは、ダイナミックな内的エネルギーが全体的に病的に乱れていることを示している。

§13 病は、身体全体からも身体のみからもバイタルフォースからも分離することはできないものであり、隠されたものでもない。

§15 生命エネルギーの病的状態とその表現である身体症状は同一のものである。それらはひとつの全体性を形成する。ただ理解しやすいように分けて考えるだけのことである。

§16 生命エネルギーは精神的でダイナミックなものなので、精神的でダイナミックなもの以外の影響を受けることはありえない。症状の全体を注意深く観察すれば、治癒に必要なものはすべて示されている。(§11参照)

§17 症状の総体を取り除くこと=病の全体を根絶させること。
療法家の使命は、いかにも学があるように見せかける無駄話をすることではなく、病の人を治癒することである。