今月の活動
ホメオパシーの視点から見た原発事故
2011年12月23日 講師:ミハエラ・シェルブレア(クラシカルホメオパシー京都 非常勤講師・医師)
ミハエラ先生に京都まで来て頂き、1日セミナーを開催しました。関西では集まりが良くないかも知れないと考えていましたが、熱心な参加者の皆さんとミハエラ先生のオープンでざっくばらんな人柄がとてもマッチしたのでしょうか、賑やかで有意義な1日になりました。
講師のミハエラさんは、ルーマニア人です。学生時代にチェルノブイリ原発事故を比較的身近に感じた方です。その生々しい体験談から講義は始まりました。
放射線とホメオパシーの類似性は何?
放射線は人のどこにどのような影響を与えるのか?
放射線から人を守る術にはどのようなものがあるのか?
ホメオパシーで出来ることは何?
原発事故から、私たちが学び、将来に活かせることは?
おおよそこのような問いかけとともに、セミナーは進行してゆきました。
現代科学(医学)では、人間を創りあげている元(=遺伝子(DNA))を傷つけられたら対処法はないという考え方をします。確かに放射線はDNAを傷つけ大きなダメージを与えます。
でも人間を生かしている元は、そのDNA(モノ)よりさらに奥にある生命力(Vital Force)です。生命力が健全であれば、DNAの不備をカバー出来る可能性がある・・・これが、ホメオパシー的な人間観・健康観です。
DNAが傷つくことを恐れ、必要以上に不安に陥るのではなく、個々人の生命力を高めることを心掛けて欲しい。ホメオパシーだけを利用することにこだわらず、この考え方を理解し身に付けて欲しい。
放射線を恐れ、それを防ぐ手だてに悩むことよりも皆さんが日々生き生きと生きることの方が、ずっと大切なこと。言葉を変えると、自分の中心を見失わないこと。それが生命力を高めるキーワードだと思います。
もし、数ある選択肢の中からホメオパシーを利用したいと思うなら、放射線用の決まったレメディは存在しないのです。
あくまでも全体像をよく捉えてその全体像にマッチした一つのレメディを選ぶことが大切です。
(推薦図書)『生物と無生物のあいだ』(福岡伸一著/講談社現代文庫)
※福岡氏は「生命とは何か」を問い続けている生物学者です。
この著作のプロローグで、遺伝子操作によりDNAを傷つけて産ませたマウスには成長とともに異常が見つかるはずと生物学者たちが予測したにも関わらず、その予測通りの異常は見当たらなかった事例が出ています。生命力はDNAの不備をも乗り越えて行くポテンシャルを持っていることが理解できます。
オルガノン引用(要約)
§7 適切なレメディを示唆してくれる唯一のものは、生命エネルギーの病的状態とも言える病の内的本性を反映した”症状の全体像”だけである。
症状の部分ではなく、全体が除去すべきものである。
§9 健康とは、精神的な生命エネルギーが物質的身体を完全で調和的に管理・統治・維持することである。そして、人間の内なる理性的な精神は、人生におけるより高邁な目的のために健康な身体を道具として自由に使用することが可能となる。
§10 物質的身体だけでは、腐敗し分解される。非物質的な本性(根源的生命力)だけが物質的な身体に感覚・機能・自己保存の能力を付与する。