今月の活動

2011年11月講義(2年生)

11月19日(土)荻野哲也講師

国際セミナーの復習から始めた。
2年生ということもあると思うが、ほとんどの生徒さんはその内容をよく理解している。高度な内容も含まれていたはずだが、混乱は起きていない。皆、とても成長していることがうれしい。

授業では、9月同様に、比較的シンプルなケースを材料にしてクライアントさんに必要なたった一つのレメディにたどり着くための学習をした。

知性を使った分析的な受けとめ方をしないで、ケースをありのまま受けとめることに注意しながら、その方法を学んでもらった。

前回に比べると偏見も減り、よりStupidな(シンプルな)姿勢で、ケースを受けとめることが出来るようになってきている。ケース学習を通じて、自分の偏見がいかに根強いものであるかを自覚して頂けたように感じる。そういう意味で授業の目的は果たせたと思う。

偏見にも色々ある。例えば、自分がよく知っているレメディに当てはめようとしたり、自分の過去の経験に結び付けようとしたり、勉強したことがある心理学的分析をしてみたり、実に様々である。

今回のケース学習では、結果的には皆が選んだ適切なルーブリクス(症状)を選んだら、講師が実際に選んだレメディが自然に出て来た。

まだまだ、そのケースに最適なルーブリクスを選ぶのは、難しいようだが、今後もケース学習を繰り返して行くことで慣れていくしかないと考えている。

11月20日(日)荻野千恵美講師

昨日のケース学習の反省で、オルガノン§3との関連を確認した。

今回のレメディ学習は、三界にまたがる3つ~Ambr. Bar-c. Chin.~である。

授業をしてみて、特にAmbr.は講師としても面白かった。動物由来のレメディだが、敏感である点で、植物にも見えたりする。

Bar-c.については、Calc.との違いについて皆で議論ができ、その質の違いについて理解が進んだと思う。

Chin.には独特のイメージキャラが出てくる。気むずかしさと弱さが同居している。
迫害されるというDelusion.も特異的である。

陶磁器のChinaに似たところがあり、取り扱い注意なところがある。繊細で芸術的で、手に入れにくいもので、皆が欲しいもので、なかなか得難いベストなものでもある。

生徒さんからは、スティーブジョブスのイメージも立ち現われた。何がなんでもベストじゃないといけない感じが似ている。確かにそうかも知れない。

オルガノン§3(要約)
療法家は、次のことを明確に認識・知覚・洞察していなければならない。これができる人を、真の療法家という。

A)病気の認識と徴候の読み取り=何が癒されるべきか?
B)レメディの治癒力に関する知識=レメディの治癒力について
C)レメディの選択と適用とその正しい投与法=投与量と反復方法
D)治癒をさまたげているものは何か。それらをどうすれば取り除けるか