今月の活動
2011年8月講義(2年生)
8月20日(土)高橋講師
今回は講師の経験したケースを学習した。
生徒さんは入学時からレメディの学習はエアープルービングといって、まず疑似ケースを「ありのまま受け取り、感じる」トレーニングを大事にして講義をすすめている。
これはケース学習でも同じことであり、すぐにルブリクスに飛びついたりレメディを思い浮かべたりすることではない。
ケース全体の感じと特徴をクラス全体で確認した後はグループに別れてそのケースのマテリアメディカを作る。こうやって、頭の中を整理することによって「何が癒やされるべきか?」が自然と浮かび上がってくる。
クラス全員がケースの核心を理解することができるのは、上記の手順を時間をかけて行ってきたからである。このポイントを掴むことが出来たら、次のステップの間違いのないルブリクスを選び、クライアントに最も最適なレメディを選択できることにつなげてゆくことが出来る。
「オルガノン§153に書かれていることをしっかり実感できた」という生徒さんの感想で授業を終えることができた。
オルガノン引用(要約)
§83
症例を”個別化”したものとして捉えるためには
A)偏見を持たないこと。
B)健全な分別を持つこと。
C)症状像を注意深く観察すること。
D)忠実に記録すること。
§153
ある特定のレメディを探し出そうとする場合、すなわち、類似性の点で癒すべき病に対応する人工的な病を生み出すレメディを見つけるために、既存のレメディにおける症状の一覧に対して自然の病気が示す徴候の総体を対照させる場合、その症例に奇妙な・特有の・異常な・稀な(特徴的な)徴候 と症状があるなら、そういう症状に、特にほとんど唯一と言ってもいいくらいに目を向けるべきである。
8月21日(日)荻野千恵美講師
講義の入り口は、いつものようにオルガノンから始めた。
先月学んだマヤズムの理解を確認してから、オルガノン§148を読んでみた。オルガノンの全体構成から、この§を眺めてみると、ここでハーネマンが述べていることがより理解できたのではないかと思う。
その後で、3つのレメディ~Nat-c. Mag-c. Alum.~のケース学習をした。
Nat-c.やMag-c.はマテリアメディカの学習だけでは理解が難しいものなので、関連レメディや似たレメディとの比較をしながら、理解してもらうことに勤めた。
また、昔高校生くらいで学んだイオン化傾向の観点からも説明してみた。
なかなか理解が難しいレメディばかりだったが、3期生の皆さんが、昨年国際セミナーで学んだ周期律からの観方・考え方をよく理解していることがわかり、とても嬉しかった。
元素や鉱物レメディの学習時にはいつも、この周期律の観点から見て行く癖を付けて頂きたいと改めて思った。
オルガノン引用(要約)
§148
・病とは物質ではなく”精神的なエネルギー体”が”精神的な生命原理”を支配し撹乱したものである。
・レメディのエネルギーはその病気のエネルギーより勝っていること。
・適切なレメディを選べば、急性病は短時間で消失することも多い。
・より慢性の病には同じレメディでポーテンシーを上げたり、数回投与したり、より類似したレメディを選ぶことで消滅する。そして健康を取り戻す。