今月の活動

2011年7月講義(2年生)

7月23日(土)野村講師

ホメオパシー学習で、最も大切で最も難しい「ケーステーキング」について講義した。
今回が初めてになるので、一歩一歩理解度を確認しながら、二人一組でセッションの練習を試みた。

1回目は、簡単に留意点を確認後、まずは各自自由にやってみていただき、
2回目は、感情レベルのことが聞けるように気をつけてやってもらい、
3回目は、うなづき、繰り返し、相づちを心がけながら進めてもらった。
同時に、頭の先から足の先まで漏れなく症状を確認することも試みてもらった。

いつかは、内面の深い部分に到達することが目標だが、今はまずは、基本部分が出来るようになることを目指して頂くことに重点を置いている。

オルガノン該当箇所(要約/抜粋)
§83 症例を”個別化”したものとして捉えるためには・・・
A)偏見を持たないこと。
B)健全な分別を持つこと。
C)症状像を注意深く観察すること。
D)忠実に記録すること。

§84 セッションでの心構え:
A)感覚器官を総動員して、
B)クライアントに起こった変化と異常を
C)クライアントと同じ表現で、
D)全てを、
E)正確に記録する。
F)自分は黙ったままで、クライアントと家族に話をさせる。
G)話をさえぎってはならない。

・・・ケーステイキングのガイドは、§99までつづく

7月24日(日)千恵美講師

ホメオパシー独特の概念=マヤズムに強く関係するレメディについて学んだ。

まずは、生徒さんに今現在のマヤズムへの理解を確認するところから始め、オルガノンの該当箇所の精読を通じてマヤズムのエネルギーについて学習した。

学習したレメディは、Psor. Gels.(Med.) Syph.の3つである。

Psor. Syph. Med.はノゾ(NOSODES)レメディと呼ばれ病巣部の組織などから調製されたもので、それぞれ三大マヤズム(疥癬、淋病、梅毒)の名前がついている。

いつものようにルブリクスから全体像のイメージをつかむという学習と、三つのノゾレメディの症状像も比較したことで、これらのレメディの内面にそれぞれのマヤズム、つまり、ある特定のエネルギー傾向があることを理解できたと思う。

同じような精神状態の言葉を発していても、その背景にあるものは違うということを生徒さんがしっかりつかんできているように感じ、うれしく思った。

レメディ学習と平行し、ハーネマンのマヤズムの考え、そして現代にいたるマヤズムの考えへのおおまかな変遷も紹介した。

オルガノン該当箇所(要約/抜粋)

§78 慢性マヤズム:真の慢性的な病は、”慢性マヤズム”から生じる。
これを放置したり、それに対応するレメディを使わなければいつまでも悪化の一途をたどり、心身両面から最高の養生をしても悪化は進行し、死ぬまで人を苦しめる。
本当の慢性病は人類を苦しめる最大無限の拷問である。どんなに元気で頑強で正しい日常生活を営んでもこの病気を根絶することはできないから。

§79
SYPHILIS:不治の病として死とともに消えると思われてきた。
SYCOSIS:これも不治の病だが、皮膚の腫瘍を破壊するだけで治癒したと考えられてきた。

§80 PSORAプソラ
SYPHILIS、SYCOSISよりも計り知れないほど蔓延し、はるかに重要なマヤズム。
プソラは身体全体が完全に内的に感染した後になって初めて特有な発疹が出る。
プソラはほとんど全ての数え切れない病気を生み出す真の根本原因である。

§204
病気や症状の原因は以下の三つ
   A)不規則な生活  B)医原病  C)三つのマヤズム
表面的な症状が外的な治療で奪われると必ずマヤズムが発症する。療法家がやるべきなのは単に外的症状を消し去ることではなく、マヤズムを癒そうとすることである。