今月の活動
2011年5月講義(2年生)
5月28日(土)荻野千恵美講師
レメディ学習の前に、クライアントさんにホメオパシーをどうやって伝えるのが良いのか?について考える時間を設けた。その材料に、野口整体の創始者、野口晴哉氏の発熱への対処法をご紹介した。
野口氏は、熱がある人には、首を一定時間温めるという方法で対処した。世間からは怪訝な目で見られたが、実際に実行した方は、それを発熱の度に繰り返ししては健康を回復したという。これは、今から40年以上前に述べられたことである。
野口氏は、このようなことが有効な理由は、「人はモノではないからである」と述べている。この考え方は、まさにハーネマンが、オルガノンで一次作用・二次作用という表現で記していることに一致している。(下記オルガノン要約:参照)
レメディ学習は、Lit-t. Verat.Con. の3つを学んだ。
この中では、特にVerat.が盛り上がった。色彩を感じるという意見も出た。逆に似たようなレメディのArs.は、モノトーンな感じがすると聞いて、なるほどと思った。
このレメディエネルギーを持つ一例として、野口英世をあげてみた。常識人から見るとかなり無茶をする人だったようだが、とても魅力的で憎めない存在というところが、よくマッチしている。
Lil-t.とVerat.は、ユリ科であり、激しい内面と非常に強い抑制という両面を持っている。Con.はセリ科の植物であり、セリ科独特の性質を伝えて、講義を終了した。(写真は左からLil-t. Verat. Con.)
オルガノン引用(要約)
§64 生命エネルギーはまるで無理やりに外部からの人為的なエネルギーを受け入れ、自分の状態を変化させる(一次作用)。その次に自分をいわば再び奮起させる。その奮起には二通りの状態がある。
A)一次作用と正反対の状態を生み出す場合=逆作用・二次作用
B) 〃 生み出さない場合。レメディによって生まれた変化を消し去ることによって自分の優位性を発揮しようとしている。そして本来の仕事に生命エネルギーは再びとりかかる。(二次作用・治癒作用)
6月29日(日)荻野講師
講師がかつて経験した生のケースを材料にして、ホメオパスが受け止めたケースをどのように分析して、シングルレメディにたどり着くか?について、演習を通じて学んだ。
今回の演習の中心は、レパートライズである。レパートライズは、レメディ決定の決め手ではないが、レメディ候補を見つけ、同時にホメオパスの偏見を取り去る極基本的なメソッドである。
生徒さんには、将来ホメオパスとして、どのようにケースを受け取り、そして、どのような方法を使ってシングルレメディにたどり着くかの全体的な流れとそのプロセスに於けるレパートライズの位置づけについて、充分に理解して頂けたように思う。