今月の活動

2010年5月授業(2年生)

5月29日(土)荻野千恵美講師

まずは、レメディとは何か?について、改めて理解を深めた。
まとめとして、オルガノン§19・20・21を再読して、基本を確認してもらった。
今月のレメディ学習は、暴力に関連する3つのレメディを学んだ。(Stram. Hyos. Lac-c.)

昨年学んだ、Bell.を含めナス科の植物(Stram.とHyos.)には共通した感覚がある。
この3つの違いは、マテリアメディカを読んでいるだけでは、
区分しにくいが、それぞれの花の姿形やたたずまいの違いから、
エネルギーイメージ的に、理解を進めた。

今月のオルガノン(§19~21)
§19
病気とは健康状態が変化することにほかならない。そうした状態の変化は病気の徴候を
通じて表現され、同じく治癒は患者が健康な状態へ変化することを通じてのみ可能である。
(中略)
レメディは、感覚と機能に基づいている人間の状態を変化させるエネルギーをもってい
なければ、けっして病気を治癒させることはできないであろう。

§20
レメディの内的な本性に隠された精神的なこのエネルギーは、人間の状態を変化させ、それゆえ
病気を治癒させることができる。ただしこのエネルギーそれ自体は、頭で懸命に考えただけではわからない。
(後略)

§21
だから、次のことは誰も否定できない。
つまり、レメディの何が治癒の働きをするのか認識できない。
しかも、どんなに洞察力のある観察者であってもレメディの純粋なプルービングをしているときに、レメディをレメディたらしめるもの、もしくは治療薬たらしめるものとして、次のようなエネルギー以外何も認めることができない。
そしてそのエネルギーとは、人体に明らかな状態の変化を生み出し、とりわけ健康な人間の状態を変化させ、いくつかの特定の症状を健康な人間に生じさせるものにほかならない、ということである。
それゆえレメディが治療薬として作用するなら、特有の症状を生じさせて人間の状態を変化させるエネルギーを通じてのみ、治癒の能力を発揮させることができる。

さらに言えば、すべての個々のレメディは、病気を生じさせると同時に病気を治癒させるエネルギーとしてどのようなエネルギーをもっているのか、ということを経験的に知るために、レメディが健康な体に生じさせる病的な現象を、レメディの内に宿るエネルギーが現れたことを唯一認識できる状態をよりどころにしなければならない。

5月30日(日)荻野講師

先月に引き続き、ケース学習をした。ケースを通じて、基本原理の復習をし、それに加えてケーステイキングの基本も学んだ。
ハーネマンは、オルガノンにおいて事細かにその方法を述べている。
講師の経験したケースを体験しながら、人が病気の状態から健康な状態に変化するプロセスをグループ学習を通じて学んだ。
病も健康も、あるひとつの状態であり、その状態を変化させる力は、元々人に備わっているのであり、
レメディはその変化を起こすきっかけであることを理解してもらった。