今月の活動
2010年1月講義(1年生)
1月16日(渡辺講師)
「サセプティビリティ(感受性・罹病性)とモダリティ(好転・悪化の要因)」について
ホメオパシーの中でも非常に重要なこの2つの概念について演習を交えながら学びました。
特にサセプティビリティ(感受性)は非常に重要な学びです。
周りに病原菌があったとしても、すべての人が自動的に病に罹るわけではありません。
ある病に感受性がある人だけがその病に罹ります。
そして、同時に感受性があるからこそ、ホメオパシーのレメディは、人に変化をもたらすことが出来るのです。
すなわち人は何故病になり何故健康に戻って行くのか?
・・この根本的な問題に対して、今回の学習からより理解が深まったのではないかと思います。
今月のオルガノン
§31
我々は、心理的作用にせよ、身体的作用にせよ、この地上の生き物にとって敵対的に働くものを、
病的な有害要因と呼ぶ。しかし、こうしたものが、必ずしも人間の状態を病的に撹乱する力を
無条件でもっているのではない(注)。
そういう有害要因によって私たちが病気になるのは次のような条件の場合のみに限られる。つまり、
その場に存する病気の原因によって攻撃を受けた時、体の状態が変化して乱れやすく、感覚と機能が
異常な状態になりやすい、という傾向と素質がある場合に限られるということである。それゆえ、我々に
敵対的に働くものによっていつでも病気になるとは限らない。
(注)病気とは、人間の健康状態の調子あるいは乱れのことである。そう述べることによって
私は、病気もしくは個々の病気の内的本質についてとりわけ超自然的な説明をしたいと思って
いるのではまったくない。
こうした表現が意味しているのは、病気は、物質的な物体の力学的および化学的な変化ではなく、
病原物質に依拠するのでもない。そしてそうでありはずもない。つまり病気は、精神のような、
ダイナミックな(動的な)生命の撹乱状態にほかならない。
1月17日(荻野講師)
今月のレメディ学習は、Caust.(コースティカム)Med.(メドライナム)Thuj.(スーヤ)です。
コースティカムは、ハーネマンが独自に調整した化合物で、昔からよく使われてきた有名
なレメディです。カリウム系レメディの社会性、カルシウム系レメディの敏感さ、サルファー
の熱感をあわせもちます。身体的には麻痺との関係が強いものです。
メドライナムは、淋病と関係が深いレメディです。
極端さが最大の特徴です。また情熱的でとても急ぐ人です。
地に足の着いた生き方ではなく、個性的な表現のできるアーティスト。
特に芸術的な世界で活躍するような人です。非常に繊細・敏感なタイプが多く、とても魅力的な人でもあります。
スーヤは、ヒノキ科のニオイヒバ。背の高い常緑樹を原料とします。
この木は、表面はつやのある美しい緑の葉を茂らせていますが、内側は
空洞、下草は一切生えないのが特徴です。
内的に弱さやもろさを感じていたり、自己評価が低かったりします。
それ故に外見に非常に気遣い、人に対しては
とても丁寧な人だったりします。
これら3つのレメディの身体的な共通項は、
疣(いぼ)ができやすいということです。
そして、内面と外面が大きく異なり、それを隠そうとしたり、
何かにつけてやりすぎる人でもあります。
こういう特徴をもつレメディのことを、サイコティックレメディ
(三大マヤズムのひとつ)といいます。