今月の活動

2009年6月講義(1年生)

6月度の1年生の授業は、現物質を使った「プルービング」の
体験授業でした。
各人が一口ずつ、シリカ(Sil.:ケイ素)の粉末を口に含み
「心身におきる変化」を観察しました。
用いたのは、原物質のケイ素を乳鉢で粉末にしたものでしたが、
生徒さんの心身に非常にダイナミックな変化があらわれました。
プルービングはもっとも有効なホメオパシーの勉強になります。

プルービングをすることで、以下のことを身体を持って実感することができます。

1. ホメオパシーの全体像
2. レメディの症状像
3. クライアントさんの気持ち

生徒さんの観察情報をまとめてみると、マテリア・メディカの「シリカ」の記述と同じ症状が出てきました。
生徒さんが体験したシリカのプルービング情報を簡単にご紹介します。

Aさん
みんなどう感じてるのかな、と人のことが気になる。
自分と同じように暗くて孤独感を感じていて欲しい。

Bさん
ひとりぼっちになった感じがした。
周りのだけがどんどん流れて言っている。
そのペースについて行けないから、そこにとどまっていたい。
時間の流れが、すごいマイペースな感じ。
自分一人のほっとできる場所にもどりたい。
自分のペースがあるのに、どんどん行かれてしまうので
置いておかれる感覚。

Cさん
身体が重くなって動きたくないな。部屋に戻りたい。動こうと思ってもなかなか動けなくて。
身体が重たくって、重たくって、動きたくない。眠くなってきた。まぶしく感じた。

Dさん
最初はあつーくなってきて、全体に重たい感じにな、気分が沈んでいきました。
後頭部が痛い。こめかみ、首を回してみたりした。
周りが気になる。だるい。すごくまぶしい。そのうちに寒くなってきた。
みんなのことがけっこう気になった。
腕の表面がすごく冷たくて、自分の椅子に戻りたくて、すわった。

Eさん
首から上が重力がかかったみたいになって動きたくない。
ほっといて。かまわんといて。
とにかくおしりに根が生えたみたいに動きたくない。
平衡感覚がおかしくなって、ふらふらめまい。不安な気持ち。
倒れるんちゃうかな。すぐにものすごく眠気が襲ってきた。
このまま寝かしてくれへんかなと。

Fさん
呼吸が速くなって、胃が縮んで、そわそわ落ち着かない。
そのうち眠くなって、会話にも参加したくない。
このまま眠ってしまいたい。

Gさん
硬くて白い細い棒を想像した。「忘れないで、消えたくない、残りたい」、という言葉が出てきた。
人のことが気になるな、と思った。光がまぶしくて、柵によりかかってみたり。
部屋にもどってきても、壁によりかかっている。しばらくして、眠くたくなった。何もしたくない。

Hさん
最初に深海に沈んだ大きな岩をイメージした。生暖かさと光がすごく嫌な感じがした。
光が嫌だったのが強かった。カーテンを開けるときにものすごい嫌だった。
ものすごくいらいらしてて、おちつかない。重たい、動きたくない。
全体的に、場の空気がどよーんとしずんで、どうでもいいいや。
もの悲しい感じも来て、ちびっと涙がでた。別れっていう言葉が出てきた。
しばらくすわってて、重い布団を頭までかぶって丸くなって、頭を抱えて寝ていたい。

Iさん
動けない。
最初に身体の芯があつくなって、字を書こうとするが指が動かない。
姿勢がそこで止まってしまって、あーみんなうごいてるなー。
身体とつながってなくて、あ、とか書いて、もう駄目。
周囲の人には「はいはいはーい」って言葉で反応してるだけ。
みんなの中におるけど、ふわーって周りが流れてしまってるだけで。
何か活動ができる感じが全くない。ぴくりとも動かない。
一文字も書けない。
ごっつさむなって、服を着たのが唯一動けたこと。
ある意味、ひとつの世界に入ってしまってる。
そこ見てて、このまま見てて、これはこれでぜんぜん成立している。
ものを見てるようでみていない。でも成立している。これはこれでいい。
ぜんぜん大丈夫。うごかへんのも別にいいかーって。目頭を押えて、眠りたい。
すっごい寒くなってきた。そのうち頭のうしろが、かるいめまい、ひっぱられる。
かたくこわばったみたい。寒い山のてっぺんで、ひとりで縮こまってるような感じ。

Jさん
めまいがして、頭の後ろがひっぱられる。

Kさん
こめかみがものすごい痛くなった。前半分の頭がものすごくいたかった。首のうしろがこってる。左だけが汗ばんでる。

Lさん
頭の後ろがひっぱられる。側頭部にうつって、前頭部に移った。
左目がちゃんと空いてない感覚。妙に寒かったですね。

10数名の観察情報をまとめてみると、マテリア・メディカの「シリカ」の記述に近いものが出てきました。
講師側も、各人の生の情報に触れて、改めて、シリカというレメディのもつクオリティを学ぶことが出来ました。