今月の活動
2015年7月授業報告(1年生)
今月から、通信生向けの環境が変わりました。
従来よりストレスなく受講して頂ける体勢が整って来たと思います。
今後、更に改善して、どこにいても容易に受講できるようにして行きます。
今月の授業は「先月のレメディ学習の復習」「今月のレメディ学習」「オルガノン学習」「ホメオパシー哲学~全体像について」「古典的ケース学習」の5つのテーマを順次学びました。(写真はNux-v.)
「先月のレメディの復習」
Lyc.とCalc.のそれぞれのエッセンスの確認をして上で、それぞれのレメディの特徴的な症状(Rubrics)をレパートリー(レメディ検索辞書)を開きながら、確認をしました。
先月に比べても、みなさんレメディへの理解が定着していると思いました。
それぞれの発言が増えていることから、そう思いました。
今後は、もう少しRubricsの数を絞り込んでみたいと思います。レメディ毎の特徴を身につけるには、今はその方が良いと考えるからです。
ある生徒さんからは、Lyc.というレメディが理解しにくいとの意見がありました。
「極端な自信のなさ」と「傲慢さやエゴ」が共存していることが、受けとめにくいようです。とても良い質問だと思いました。
「今月のレメディ学習」
今月は、Nux-v.とArs.の2つを学びました。
いずれも「消化器」と関係が深いレメディですので、「消化」とは何か?という切り口から、考えて行きました。とても面白い意見が出て来て、楽しかったです。
その上で、まずは「Nux-v.」を学びました。
このレメディ原料は、「種」から調整されます。
ですから、「種」とはどういうものか?ということについても意見交換しました。
成長、競争、緊張、など色んなイメージが出て来ました。いずれもこのレメディと深い関係があります。
主成分のストリキニーネの作用についても理解して頂けるように野犬駆除の映像を見てもらいました。緊張と痙攣の感じががよくつかめたと思います。
「Ars.」は、かなり古くから利用されてきたレメディです。
人間の「我欲」とも関係の深いもので、人間の物語が描かれているところには、必ずこのレメディに関係したエネルギーが見受けられます。その「我欲」の裏には「強い恐怖」や「ぬぐいきれない不安感」があります。
このレメディに適する人の実例を挙げながら、理解を深めて行きました。
「オルガノン学習」
今月は、§14~21を学びました。先月同様、質問形式で進めて行きました。
フィロソフィーは、質問形式で、対話を重ねるように学ぶことが一番良いのではないかと考え始めています。
この単元は、翌日の「全体像」とも関連したところです。
ここでは「病とは症状の総体」に他ならないという、ホメオパシーの健康観(病気の理解)が記してあります。
そして症状の総体を変化させるのがレメディの役割であるということ。
そのレメディの効力はプルービングで調べる必要がある・・等などホメオパシーの健康観を丁寧に解説しています。
「ホメオパシー哲学~全体像について」
今回は「全体」とはどういうものか?を考えてみることから始めました。
どのようなものにも全体像がある。人にも病にも薬にも全体像がある。逆に全体像がないのは、観念。頭で考えたこと。
人は、ものごとを理解するために分けて考える必要が出て来ますが、細かく分けること自体に意味はあまりなく、本来は、再統合して「全体」を見直す必要があることばかり。
現代は、それを忘れてしまっている時代。「全体像」を見失っている時代とも言えます。
ホメオパシーでは、分けて考える「科学的な」アプローチをした上で、再統合して「全体像」を観ることをおろそかにしません。
私達は、行きすぎた「科学万能時代」に生まれそういう教育を受けているので、誰もが「全体像」を観ることに慣れていません。
皆さんの意見を集約するとこのようなことになったと思います。
「古典的ケース学習」
まずは、先月の古典的ケース復習をしました。
症状の捉え方や、レパートリーの引き方が分かりにくいとの質問がありましたので、
先月のケースを材料に実習してみました。
この一連の実習には、「全体を観る」–>「分けて考える(科学的手法)」–>「再統合して全体を見直す」というホメオパシー的観方考え方を理解してもらう絶好の時間になりました。
その上で、今月の新しい古典的ケースを考えて行きました。「分けて考える」ところまで進めて、あとは宿題としました。