今月の活動

2015年8月授業報告(2年生)

8月8日(土)9日(日)

 

今月の授業は「7月レメディの復習」「今月のレメディ学習」「オルガノン学習」「古典的ケース学習」「実際のケース学習」でした。

 
授業を始める前に、ある生徒さんが農作業中に蜂に刺されて大変だったようで、その際にホメオパシー的な対応をどうしたらいいのかを一緒に考えて行きました。レパートリーを引いたり、レメディの候補を考えて行く良い教材になりました。(写真はソクラテスの最期)

 

「7月のレメディの復習」
7月は、Ferr.とAnac.を学びました。皆さんは、どのようなレメディだと理解していますか?と問いかけました。かなり的確に全体像を理解されていましたので自宅学習も進んでいるのがうかがわれました。2015年度より、毎月前月学んだことを確認する時間を取り始めましたが、特にレメディ学習では繰り返して学ぶことの大切さが分かって来たように思います。
Ferr.については、最近「鉄の女」という映画が話題になったようで、一度観賞されると良いと提案しました。鉄の強い面だけでなく、弱く脆い点も描かれているようです。
Anac.では、代表的な症状(Rubrics)であるAntagonism(葛藤)を調べました。葛藤とは何かについて、皆で考えてみました。

 

「今月のレメディ学習」
今月は、Plat.とCon.を学びました。
Plat.は、貴金属の代表でもあり、宝石の土台として女性には馴染みのあるものです。その質感は割合理解しやすいものだと思います。金よりも希少価値はあるものですが、意外に地味な存在です。このことから自分の価値を分かってもらえないと感じるプライドの高い女性がイメージがされます。ホメオパシー的には、主に婦人科系のトラブルによく利用されて来ました。
Con.は、その原物質がソクラテスの最期に使われたものです。その様子は、弟子のプラトンが観察して後世に残しています。その表現通り、手足の先の方から、中心に向かってゆっくりと麻痺して行くような症状の際に利用さます。欧州では、硬くなるガン疾患にもしばしば使われて来た有名なレメディです。

 

「オルガノン学習」
今月の学習単元は§71~73でした。質問形式にして、順番に考えてもらいました。
§71は、オルガノンの冒頭の§3と同じ内容ですが、ハーネマンは、ここで改めて、繰り返して述べています。この§3と71には、オルガノンの全体構造が示されています。
ホメオパスがするべき3つのこと・・・
◎その人の何が癒されるべきかを知ること。
◎レメディの正確な知識を持つこと。
◎その人にどのようにレメディを適用したら良いのか。
・・・オルガノンは、この3つについて、理路整然と著してあるものです。

 

「古典的ケース学習」
とても基本的なケースを題材にして、初めて「レパートリーシート」を使ってみました。的確にケースの症状が取れたら、このシートを使う事で、候補レメディを探すことができます。現代のプロのホメオパスたちはコンピュータを使っていますが、昔は皆、ケースを考える際、このシートを利用して来ました。とても緻密で科学的な方法です。今後も大いに利用して行きたいと思います。

 

「実際のケース学習」
講師がかつて経験したケースをシェアして、皆で考えて行きました。
グループ学習形式で「何が癒されるべきか?」をグループ毎に発表してもらいました。
どのグループもかなり核心的なところにまでたどり着いていたことに内心驚きました。
いくつかの問題(乱れ)が、一人の人間の中で同時に起きていることに注目するとより
その人の問題=「何が癒されるべきか?」=が、ハッキリと分かってきます。
今回のケース学習の目的は、そのことを理解してもらうことでした。

 

最後に「夏の課題」を渡して、8月授業を終えました。