今月の活動
2015年8月授業(1年生)
今月は、「先月学んだレメディの復習」「ホメオパシー哲学~SRP」「今月のレメディ学習」「オルガノン学習」「古典的ケース学習」を学びました。
「先月のレメディの復習」
Nux-v. Ars.の復習をしました。2つのレメディについて知っていることを述べて下さい・・と質問を投げかけるとみなさんスラスラと答えられました。みなさんよく勉強されておられます。(写真はベラドンナ)
2つのレメディの似ている点と異なる点を確かめながら、それぞれのレメディの全体像を理解してもらうようにして行きました。似ている点は、いずれも胃腸(消化)に乱れが起きやすいこと。そして、細かなことにこだわる気難しさがあるところです。心身の乱れがどこから生じて来るのかを考えて行くと、レメディの核心が理解できるようになります。
「ホメオパシー哲学~SRP」
まずは、先月学んだ「全体像」についてのおさらいから始めました。先月は、この世のいかなるものにも「全体像」があることを理解して行きました。
ただ、一般に「全体像」は、ぼんやりしていてとらえにくいものです。
ホメオパシーでは、まずは全体像をとらえることが求められますが、同時に、その人らしい個性的な点を何よりも大切にして行きます。一般医療が「病名」を付けて一般化して、誰に対しても同じ標準的な治療をするものとは違い、その人の個性的な点を重視して個別化して行きます。ここが、ホメオパシーの難しいところであり、最も面白く魅力的なところだと思います。これらのことを、グループワークを通じて話し合いながら理解してもらいました。
「今月のレメディ学習」
今月は、Bell.Rhus-t.の2つの植物レメディを学びました。
植物レメディを理解するためには、その特性(毒性)と原材料の生育している姿を観察することが大切です。
ベラドンナBell.では、その特性と姿を見てもらってから、全体像のイメージを膨らませてゆきました。
ルス・トックスRhus-t.(つたうるし)では、特性とうるしかぶれ状態の人の写真とうるしを塗り重ねた漆器の写真、そして生育してる姿を見てもらいました。
Rhus-t.の授業では、ある生徒さんは、ご自分の昔のアトピー症状の感覚~どんどん広がって、こわばって、動けなくなる。助けてーっていうけど、だれも助けてくれない~を感じられたようです。その時は、Rhus-t.の状態だったかも知れません。
皆で原材料を味わうプロセスが一番大切な時間だと考えています。これは一種のプルービングになるからです。それはレメディの質感(エネルギー)を感じる時間だからです。
「オルガノン学習」
まずは前回の復習から始め、今月は§22~30の部分~「病とは症状の総体に他ならない」~と述べられているところです。ハーネマンは§26で、類似の法則をこの世における自然法則として明記しています。
「生きている身体において、1つの作用がダイナミックに働く時、より弱い作用はより強い作用によって永続的に消される。但し2つの作用が発現した状態に関してより強い作用はより弱い作用に極めて類似していなければならない。」
生体には、このような「自然法則」が働いていることを発見し、その法則を利用した療法こそが役立つと述べています。
このことを、質問形式で、理解してもらいました。
「古典的ケース学習」
まずは、先月の宿題の答え合わせをしました。ズバリ正解した方もおられましたが、間違えた方もおられました。間違えて奮起しておられる生徒さんもいて、うれしかったです。
ケースを見て行くポイントとして、「全体像」だけではなく今月新たに学んだ「SRP」もよく見てもらうように伝えました。病んでいる人のどこに焦点があるのか、特徴的なところを見て行くことで、より良いレメディにたどり着くことができますから。
次に今月の新しいケースをグループ学習で進めました。仲間で相談しながら考えると皆良くできます。
1年生には少し難しいとは思いますが、実際のケースを通じて、ホメオパシー的なものの観方・考え方が見について来ることが目的です。
最後に「夏の課題」をお渡しして、今月の授業を終えました。