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2016年6月授業報告(1年生~初級コース)
6月18日(土)・19(日)
今月は、「先月のレメディの復習」 「プルービング実習」「レメディ学習」「オルガノン学習」をしました。
「プルービング実習」
クラシカルホメオパシー京都設立以来、プルービング実習の授業は、毎年1年生の入学して間もない時期に実施して来ました。
ホメオパシー創始者ハーネマンが類似の法則を発見したのは、当時、多くの人が恐れていたマラリアの特効薬として有名だったキナ皮(China)の薬効について書かれた記述に疑問を持ったところから始まりました。健康だったハーネマンは、その特効薬を自ら飲んで、人体実験してみました。
これがプルービング(実証・証明)です。
この行為が、ホメオパシーの始まりであり、今も尚、ホメオパシーの基本です。
ホメオパシー愛好者の中には、自然のもの(植物や鉱物など)を薄めたら、自動的にレメディになると勘違いしている方もおられると思いますが、そうではありません。健康な人が飲んでみてどのような症状が起きるのかを調べて(実証して)初めてレメディとして活用できるようになります。このことを身をもって体験することで、ホメオパシーの理解ができます。
CHKの授業では、かなり簡便なプルービングですが、それでも受講者には多くの気づきが生まれます。レメディを作り、飲んで、心身に起きたり感じたことを発表し合い、マテリアメディカを作る過程で、その気づきは起きてくるのです。
まずは、レメディの原料(鉱物)をいれた白い乳鉢を用意しました。
生徒さん達には、原料は、シークレット。
全員に、乳鉢を回して、ゴリゴリと、混ぜてもらいました。(摩擦を加える)
その後、細かく砕かれた原物質を少量、試験管の中に入れ、水を注ぎました。
充分に溶かした後、その溶液を10倍に薄めて振り叩くということを6回繰り返しました。(薄めながら摩擦を加える=ポーテンタイズと言います)
これで、6Xポーテンシーのレメディの誕生です。
出来上がったレメディを、みんなで極わずかずつ飲みました。
講師としても、毎年プルービング実習のたびに、「こんなことで、何が、わかるのだろうか?」と思ってきました。でも、何も起きなかった年はありません。そして、今回も興味深い体験をすることができました。
不思議なことにこのレメディに類似した人と、類似していない人とで、症状が大きく分かれました。
すべての実習が終わってから種明かしするのですが、実は今回のレメディは、Nat-m.ナット・ムール(岩塩から調整されるレメディ)でした。
Nat-m.ナット・ムールに類似したタイプの人たちは、外に出ても、その日の暑い日差しがいつものように苦痛に感じませんでした。治癒が起きたのです。
Nat-m.ナット・ムールと類似していないタイプの人たちには、「頭痛、太陽に敏感、気分の重さや、人と一緒にいたくない、一人になりたい、話したくない」などという、ナット・ムール特有の症状が出てきました。
類似していない人たちには、レメディ特有の症状が起きて来る。そして、類似している人たちには治癒が起き、健康になってゆく。
これがプルービング実習からの最大の気づきです。
ホメオパシーがこの世に生まれて200年以上、レメディは、こうした一つ一つのプルービングを基本に発展してきた経験科学なのです。
ホメオパシーの大原則は、「1回に1種類投与」です。2種類以上を同時に飲むプルービングは、いまだにされたことはありません。
プルービング実習、次回は、来年2017年3月の補講で実施予定です。CHKの在校生・卒業生だけでなく、一般の方にも体験していただけたらと思っています。