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2017年12月授業報告(1年生~初級コース)

■12月23日(土)24日(日)

今月は「先月のレメディの復習(Arg-n. Thuj. Carc.)」「急性時の対応法(風邪の場合)」「今月のレメディ学習(Apis.Chin.Gels.)」「古典的ケース学習」を学びました。(画像はApis.)

初級コースも残りあと3か月で修了するので、12月~2月はこの1年間の学びの集大成的な内容も盛り込んで行きます。「急性時の対処法(風邪)」と「古典的ケース学習(4つ)」はこれまで学んできたホメオパシーの基本的な考え方やレメディの具体的な活用に結びつける内容です。

 

「古典的ケース学習(基本問題4題)」

現代人にとって、ホメオパシーが分かりにくいのは、咳にはこのレメディ、嘔吐にはこのレメディ、発熱にはこのレメディ、下痢にはこのレメディ・・のような現代西洋医学的な「単一対症療法」的考え方では、有効なものが見つけられないところです。

ホメオパシーでは、症状と病を区別してとらえます。病とは、生命力(人間を生かす中心)の乱れ=つまり気の乱れ=であると捉え、症状は、その気の乱れの外部への表現であるという観方考え方をします。おのずから症状は一つだけではなく、症状群として表現されています。ホメオパシーでは、病気を「症状の全体像」として受け止めます。
そして、その全体に類似したレメディを一つ選ぶのです。これが出来た時、はじめて自然治癒力が信じられないほどの力を発揮し始めます。

例えば、同じ発熱症状でも、何をきっかけにして起きたのか?同時に起きている他の症状は何なのか?、またその熱はどうするとより悪くなり、どうするとより良くなるのか?など単一症状だけに注目しないで「症状の全体像」を描いて行きます。これを描くことがホメオパシーの基本態度になります。色々試してみるのも悪くはないかも知れませんが、症状の全体像を捉える「コツ」がつかめると短時間で有効なレメディ選びができるようになります。

「古典的ケース」は、過去にホメオパシーの巨匠たちが、「症状の全体像」をいかにして見つけてきたのか?その「コツ」を教えてくれる優れもの教材です。

授業では、昨春から学んだレメディ25個ほどのうち、4つのレメディのケースを学びました。初級コースでは、まだレパートリー(レメディ検索辞書)を使いませんので、純粋に「症状の全体像」の目の付け所を養うトレーニングになりました。

すぐに分かってしまうケースもあれば、なかなか苦戦するケースもありましたが、症状の全体像をどうとらえたら良いのか?この「コツ」に慣れてくると、気が付いた頃には、レメディ選びの達人になっていることでしょう。

尚、この「全体像を観る」という観方考え方は、私たちの日常生活・人生でも大いに助けになることがあります。それは、ホメオパシーを学んだ多くの方が言われることですし、このことは、特に解決することが難しいような困難に直面した時に分かるようです。

なぜこのようなことが起きるのでしょうか?

全体像を観るとは、ものごとを広い目で観る、長い目で観る、深く観るということです。この広く長く深く観ることが、問題に対する根本的な解決につながるからでしょう。これは、古くからある東洋的な知恵とつながるものでもあります。

ホメオパシーは西洋生まれですが、東洋的な気分・精神も持ち合わせています。