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2018年5月授業報告(2年生~中級コース)
5月26日(土)27日(日)
今月は「先月のレメディの復習」「オルガノン学習(§71~78)」「今月のレメディ学習(Lac-c.Anac.Ferr.)」「古典的ケースを利用したレパートライズの実習」を学びました。
(画像は、Anac.~マーキングナッツ)
「今月のレメディ学習(Lac-c.Anac.Ferr.)」
Lac-c.は、犬の乳から調整されるレメディです。
授業では、「犬」と「乳」というこのレメディの中心テーマから、色々なイメージをしてもらうところから始めました。
このレメディにマッチする人は、自尊心が低く、劣等感の強いタイプです。犬同様にとても興奮しやすい面があり、攻撃的になることもありますが、通常はその感情を抑圧しています。犬のように人間から見下されているような思い込みの世界で生きています。とても忘れっぽいところがあり、落ち着きがなく、集中できないのも特徴です。
身体的には感覚過敏(音・匂い・光・タッチ)です。自分が汚いと感じていつも手を洗ったりします。蛇が怖い方が多いようです。
最も特徴的な症状は、身体の左右交互に症状が起きてくることです。まるで、犬が尻尾を左右に振るかのように。食欲旺盛で、塩味・スパイスを好みます。
また、Lac-c.の人には哺乳類共通のテーマも見られます。それは、家族を大切にし、あるグループに属し、そのグループの犠牲になることすらある点です。組織に従順で忠実なサラリーマンにも適するかも知れません。
Anac.は、マーキングナッツから調整されるウルシ科の植物レメディです。
授業では、このレメディのテーマ「天使と悪魔」から入りました。その後、マーキングナッツの画像を見て、心臓に似た種子が外に押し出されたような様子を見てもらいました。
Anac.の人の内面ではいつも葛藤が起きています。それは自己卑下が強く自分が希薄なところから起きます。右の肩で悪魔がささやき、左の肩で天使がささやき、善悪の間で葛藤します。自分が希薄で2つに分裂していますので、時として無情で残酷なことをします。残酷にふるまうことで、曖昧で希薄な自己を証明できるかのように感じるようです。
例えば偉大で厳しすぎる親の元で育ち、自分では何も判断を許されることがなかったような方に多く見られます。その人は自己証明したくなります。極端な例では誰かに残酷にふるまうことで初めて自己証明の気持ちになることもあります。映画『スターウォーズ』のアナキン・スカイウォーカーが、一つの典型な姿と言って良いでしょう。
Anac.は、主として、精神的な問題を持っている方に活用されて来ましたが、身体面でも特徴的な症状があります。非常に痒い皮膚症状で、極端なほど熱い湯で楽になるような場合、感覚の異常で、ベルトで締められるような感覚がある場合、肛門など出口の部位が栓をされているような感覚など。
最後に、講師の経験したケースを紹介して、終わりました。
Ferr.は鉄から調整される金属レメディです。金属類のテーマである「成し遂げること(performance)」と「防御(defense)」に関わりがあるレメディです。
授業では、「鉄」から自由にイメージするところから始めましたが、貧血症状など、意外に弱いイメージも多く出て来て驚きました。このレメディは、鉄からイメージされる強いものも持っていますが、それとは真逆の「弱い」面も特徴として出やすいレメディです。むしろ、実際には、そういう弱い方に使われることが多いと思います。
精神面では、反対に耐えられず、騒音にとても敏感で一人になりたいという特徴が見られます。気分もとても変わりやすい面があり、その意味では、Puls.という植物レメディにも似ているところがあります。
身体面では、動きと関係する症状が多く見られます。体質的には寒がりで、顔色がよく変わることも特徴的です。紅潮もすれば、蒼白にもなります。主として血液・血流の問題で活用されますが、消化器系の症状もよく見られます。食べ物では、卵・酸っぱいもの・トマト・脂肪に対する感受性が特徴的です。