お知らせ&更新情報
2015年1月授業(1年生)
1月24日(土)25日(日)
荻野千恵美講師
今月のレメディ学習は、Sep.Merc.Gels.の3つです。2日かけて、順次学びました。(写真はSep.)
いずれも古くから世界中でひろく利用されている大レメディばかりです。
生徒さん達からも自分の身の周りに似た状態の方がいるとの発言が多く出ました。
Sep.は、ハーネマンが頭痛に苦しんでいたある男性画家に利用したことから始まったイカ墨から調合されたレメディです。現在では女性特有の循環不全の問題によく提案されています。いまや世界中の女性にとって、なくてはならないレメディの一つです。
Merc.は、あらゆる面で「不安定」な方に適するものです。
Gels.は、重だるく感じる風邪症状などにしばしば利用されて来ました。
3つのレメディは、それぞれが、動物・鉱物・植物界(三界)の代表のようなレメディと言って良いでしょう。ホメオパシーは自然界の力を活用したものです。自然こそが、私達の主治医のようなものです。
今月のオルガノン学習は、§19~§24です。
ハーネマンは、病とは、健康状態から変化したある状態ととらえています。
病の状態を本来の健康な状態に戻す力があるものがレメディであると述べています。
彼の健康観は、とてもダイナミックで、かつシンプルです。
野村講師
今月のホメオパシー基本原理は「シングルレメディ・ミニマムドーズ」についてです。
ハーネマンは、オルガノンで、レメディは、単一で使うことが原則であることを述べています。彼の言葉を、そのまま皆さんに投げかけました。
「なぜ、レメディをシングル(単一)で利用する方が良いのか?」
ということをみんなで考えてもらいました。
なるほどという意見がとても沢山出て来ました。
・そもそもプルービングは一個ずつしかしていない。
・全体像は一つだから。
等など。
充分に話し合った上で、「人は自分の状態を説明しようとすると分けて表現することしかできない」ことを伝えて、更に深く考えてもらいました。
考えてみたらすぐに分かることですが、一人の人に現れる個々の症状はバラバラなはずはありません。一人の人間が表現した全体的な集合です。病とは一つの全体と言えます。
ところが、病を説明するためには言葉でしか表現できません。それで、症状もバラバラなものだと理解しがちです。言葉で表現した個々の症状に対して何とかしようとするのが通常治療であり、ホメオパスの中にも、レメディを症状ごとに複数使うという考えを持ってしまう人がおられます。
本来のホメオパシーとは、そういうものではありません。
病とは目には見えない中心の乱れであり、それは「症状の全体像」として表現されています。その「症状の全体像」に似ている一つのレメディ(シングルレメディ)が求められているのです。
このように、生徒さんたちが考えを進めて行きました。
荻野哲也講師
日曜日には、2つのレメディ学習(Merc.Gels.)の間に、ある生徒さんの身近な人の相談を通じて、ホメオパシーの実践を学びました。
相談された生徒さんご自身に補足をしてもらいながら相談内容を読んでもらいました。
同時に質問をみんなにしてもらって、ケースを充分に理解してもらいました。
その人の特徴的な点(症状)を検討してから、その人の何が癒されるべきか?について考えて行きました。
ご本人にとっては、些細な身体の部分症状が悩みでしたが、「全体」をよく眺めてみると、むしろ精神的な問題が中心を占めていて、それが元になって心身全体が乱れていることが理解出来ました。
本人も気付かないような「中心の問題」がハッキリしたところが、とても勉強になったと思います。
何より面白かったのは、皆さんが既に学んだレメディの中にこの方にマッチしたレメディ候補を見つけることが出来たことです。
その人にマッチしたシングルレメディを探して行くプロセスが理解出来たと思います。