ごあいさつ
「クラシカルホメオパシー京都(CHK)」は、ホメオパシーの学校です。
ホメオパシーは、世界的に広く利用されている自然療法で、補完代替医療分野では、世界で最も多くの人に利用されています。
※写真は、2018年9月22日CHK国際セミナー後に、日本のホメオパシー界の第一人者森井啓二先生を囲んで、撮影したものです。
はじめまして
僕は、1994年秋、勤務中に突然脳卒中で倒れました。そして、後遺症の残る重度障害者になりました。
一旦は絶望しましたが、当時まだ働き盛りだった自分のためにも、まだ幼かった子供達のためにも何とかして社会復帰したいと、もがきました。39歳のできごとでした。
さまよった果てに出会ったのが、「ホメオパシー(同種療法)」でした。
必要最小限しか使わない・・・これが自然治癒力をよみがえらせるホメオパシーの真髄です。
自然治癒力がよみがえったお陰で痙攣発作という症状は自然に消えて行きました。症状が消えただけではありません。それ以上に精神的にも大きな変化がありました。まるで心身両面ともにすっかり生まれかわったかのようです。幸いなことに、その劇的な変化を、身を持って体感しました。
その感動がこれまで僕を突き動かして来ました。
設立17周年を迎えて
クラシカルホメオパシー京都は、2007年10月1日に設立しました。
設立以降の10年間は、日本でのホメオパシーの理想的なあり方・教育とは何かを求め続けた毎日でした。その間、外部環境も様々変わりました。特に、2009~2010年に起きた他のホメオパシー団体の不祥事に端を発するマスメディアからのホメオパシーバッシングにより、もうこのまま日本ではホメオパシーは消滅してしまうのではないかという危惧すら抱く時期がありました。
とりわけ2015年・2016年の2年間、インドのホメオパシー臨床家として名高いDr.Sarkarを講師としてお招きしてから、当校の教育内容は大きく変わりました。Dr.Sarkarは、ホメオパシーの創始者ハーネマンに始まり、ベニングハウゼン、へリング、アレン、ナッシュ、ボーリケ、ケント・・・等と欧米で、脈々と続いてきたホメオパシーの本流の後継者のお一人です。Dr.Sarkarから、私たちはギフトを受け取りました。100年以上前に、ホメオパシーのマスターたちが残した数々の書物の中にこそ、今尚通用する貴重な財産が山のようにあることを学びました。
そして、2017年9月には、設立10周年を記念して、世界最高峰のホメオパス、Jeremy Sherr先生ご夫妻をお招きしました。基本的でありながら、参加者をとても深い世界に導いてくれるような魅惑的な講義でした。例えば、オルガノンの「§9」~ハーネマンが健康について記述した箇所~を半ば歌うように講義され、オルガノン§9に流れる詩的リズムを感じながら理解することの意義を教えて頂きました。ホメオパシーはダイナミックなもの(エネルギー)である。レメディもダイナミックなものであり、いわばメタファー(比喩)である。そして、人間も同様なダイナミックな存在である。・・・と。
200年以上前にハーネマンが自著オルガノン§9に記した健康観を通じて、ホメオパシー的人間観、病と健康の関係性、レメディが果たす意味、そしてオルガノンの底流に一環して流れるいのちのリズムなど、それぞれのテーマを堀下げてゆくことを通じて、ホメオパシー全体への理解がより深まって行くかのような講義でした。
また、2018~2022年には、Jeremy Sherr先生が世界各地で展開しているダイナミススクールを京都で開講することになりました。当校の私たち3人の常勤講師は、すぐに参加を決め、約4年にわたり、研鑽を積みました。ホメオパシーを根本から見直し再構築するような講義内容は、感動的なものでした。特に、この20年来プルービングで成果を上げて来られたJeremy Sherr先生の指揮のもとに実施されたプルービングの体験からは、素晴らしい成果を得ることができました。また、受講中にパンデミックに見舞われたことも学びを一段と深めるきっかけになりました。ダイナミススクールで得たものは、すべて、当校生徒さんのレベルに沿った形で、通常の授業に取り入れてゆくことができました。
今後のクラシカルホメオパシー京都の教育内容は、古典的なものを大切にしながら、ホメオパシーの本流の精神を日本の土壌で、育んで行きます。同時に、ダイナミックで質的な深まりを持った人材育成を目指して行きます。